【日本 対 シンガポール|3-0】サッカーダイジェスト取材記者の採点&寸評/リズムを生んだ柏木。途中出場の香川は…

2015年11月12日 増山直樹(サッカーダイジェスト)

影の司令塔として攻撃を組み立てた柏木をMOMに選出。

従来どおり4-3-3の布陣で臨んだ日本はピンチがありながらも完封勝利。アジア2次予選でグループEの単独首位に立った。

【日本代表・総評】 6.5
 戦前のプランどおり、主にピッチの幅を使った攻撃でシンガポールを押し込み、前半だけで2点をリード。ミドルを狙う意識も高く、左右、中央のエリアを万遍なく使って攻めることができた。
 
 ただ、後半は前線からのプレスが緩んでピンチも迎える展開に。1点を追加したものの相手の力不足に助けられたシーンが散見し、パーフェクトなリベンジとはならなかった。

【PHOTOギャラリー】シンガポール 0-3 日本
 
 [個人採点・寸評]
12 西川周作 6
二回ほど決定的なピンチを迎えたが、守備範囲外から打たれたシュートはすべて枠外へ飛ぶ。ビルドアップにもほとんど参加せず、仕事が少なかった。
 
[DF
5 長友佑都 6.5
アグレッシブにエリア内まで駆け上がった4分のプレーなど、要所で馬力を披露。左足のクロスを見ても、身体のキレが戻りつつある。
 
6 森重真人 6.5
スルーパスや逆サイドへのフィードといった組み立てに加え、前線でのヘディングで起点にも。やや攻撃を"狙い過ぎ"の感もあったが、アピールはできた。
 
19 酒井宏樹 6
グラウンダー、ハイボール、マイナスとクロスは多彩。一度も合わなかったが、そこに至る過程は問題なく、何本かは受け手側のミスもあった。
 
22 吉田麻也 6
球際に強く当たれず、ステップも緩慢でどこか危なっかしい。後半はやや持ち直し、ごっつぁんゴールでチームの3点目を決めたので及第点の評価に。
 
[MF
7 柏木陽介 7
フリーでボールを捌き、持ち前のテクニックで局面を打開。司令塔として攻撃のリズムを生んでいた。守備への切り替えが早く、リスク管理も巧みだった。
 
13 清武弘嗣 5.5
密集地帯で囮になり、ボランチの押上げを助けた。ただ、自らそこでパスを受けるには、動き出しにも連係にも向上の余地がある。
 
17 長谷部誠 6
いくつか細かいミスがあったものの、タイミング良くミドルを放ち、左右へ散らすパスも無難。柏木とのバランスを見て中盤を引き締めていた。
 
[FW
4 本田圭佑 6.5
どこか動きが重く、あっけないボールロストも見られた。それでも、チャンスと見るやゴール前に走り込む嗅覚は健在。最低限の仕事はした。
 
14 武藤嘉紀 6
右サイドからのクロス、前からのプレッシングで存在感。ただ、ダイアゴナルに中央へ抜け出た時に最も怖さを発揮した。次は3トップのセンターで見たい選手。
 
15 金崎夢生 6.5
思い切り良く左足を振り抜き、代表初ゴールとなる先制点を叩き込む。前半に限れば攻守で積極性が光るMOM候補だったが、後半のガス欠で評価を下げた。
 
交代出場
FW
11 宇佐美貴史 5.5
78分に左サイドから得意の形でシュートに持ち込む。後半はスペースが生まれていただけに、もっとドリブルで仕掛けても良かったはずだ。
 
MF
10 香川真司 -
流れの中での見せ場は金崎へのヒール(失敗)と酒井宏へのスルーパスくらい。「疲れている」との前評判通りの低調なパフォーマンス。
 
FW
8 原口元気 -
短い出場時間のなかドリブルも不発で、目立った活躍はなし。ただ、サイドから常に隙を伺い、相手を押し込んだ点は評価したい。
 
監督
ヴァイッド・ハリルホジッチ 6.5
有言実行のメンバー選びで多少のサプライズを演出。ゲームプラン通りにサイドアタックを重視して試合を運び、手堅く勝点3を積み上げた。
 
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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