「大きな目標は日本代表のレギュラーか、W杯優勝か」。その問いに松木玖生が出した答は?

2023年01月08日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

ワールドカップのメンバーになれる選手とは?

FC東京でプロ2年目を迎える松木。始動日からキレのある動きを見せていた。写真:滝川敏之

 ワールドカップ参戦経験のある日本代表戦士と、そうではない日本代表選手の違いは何か。そんな素朴な疑問を元日本代表の橋本英郎氏に投げかけると、以下のように回答してくれた。

「自分自身の経験で言うなら、僕は日本代表を背負うだったり、責任に対しての熱量というか、パフォーマンスとして引っ張るという温度感が弱かったと思います。日本代表になれた、嬉しい、ワールドカップに行けたらいいな、では行けないです。ワールドカップに行って何をするか、そこまでないと難しいでしょう。鎌田選手も『ワールドカップ? 僕はメンバーに入るのが前提なので』とたしか言っていて、そういう選手じゃないとワールドカップのメンバーになれない」

 堂安や久保も「日本代表になりたい」ではなく、あくまで目標は「ワールドカップ優勝」。日本代表に入る、入らないで一喜一憂するのではなく、世界の頂点を目指してこそのプロサッカー選手。そういう考え方をしているプレーヤーが上へ上へとのし上がっていくのかと、そんなことを思いながら、1月8日、FC東京の始動日での松木玖生のプレーを著者は見ていた。
 

 アルベル監督曰く、「玖生の最大の長所はメンタルの強さ」。確かにプロ1年目の昨季からJ1で活躍したのもその強みがあってこそ。ユニホーム発表会や新体制発表での振る舞いも堂々たるもので、19歳にして大物のオーラみたいなものを醸し出していた。面構えも凛々しい松木に、だから訊いてみた。「大きな目標と考えた場合、日本代表のレギュラーになることか、それともワールドカップで優勝することか」と。すると、すぐさまこんな言葉が返ってきた。

「ワールドカップ優勝ですかね。日本を代表するにあたって優勝を狙うのは当然ですから」

 そうこなくては、と思う。

 プロ2年目を迎えるにあたり、松木は「得点、アシストを多くしたいです。もっとゴール前に飛び込めるようなボランチ、シャドーになりたいです。チームを勝たせてそれが個人の活躍につながれば嬉しいです」と力強くコメント。続けて「個人の経験として2年目が難しい。後輩もできましたし、昨季よりギラギラした気持ちでキャンプに臨みたいです」とも語った。

 そのギラギラを前面に押し出し、2年目も飛躍の年にできるか。昨季に続き躍動のシーズンにしてもらいたい。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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