「ネイマールはボールを失っても、恥ずかしさを感じない」
いずれもポチェティーノが指導した(左から)ネイマール、メッシ、エムバペ、ケイン。(C)Getty Images
マウリシオ・ポチェティーノは、トッテナムとパリ・サンジェルマンの指揮官としてカタール・ワールドカップのピッチに立ったトップ5のうち4人を指導した稀有な人物だ。ハリー・ケイン、リオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・エムバペについて話を聞いた。
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――マラドーナはドレッシングルームでも愛されキャラでした。メッシはどうでしたか?
「レオは違った形で感情を表現する。自分だけの胸の内にとどめ、なかなか表に出すことがない。その点、ディエゴは衝動的だった。レオがディエゴとの比較において損を被ってきた原因でもある。結局人々が求めるのは、泣いて、言い争い、喧嘩腰になる姿だ。レオは思慮深い人間だ。行動を起こす前に熟慮する」
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――マラドーナはドレッシングルームでも愛されキャラでした。メッシはどうでしたか?
「レオは違った形で感情を表現する。自分だけの胸の内にとどめ、なかなか表に出すことがない。その点、ディエゴは衝動的だった。レオがディエゴとの比較において損を被ってきた原因でもある。結局人々が求めるのは、泣いて、言い争い、喧嘩腰になる姿だ。レオは思慮深い人間だ。行動を起こす前に熟慮する」
――ネイマールは?
「モチベーション、ハート、カリスマ、エネルギーを発揮してブラジルを牽引する。チームにおける絶対的なリーダーだ。他に見当たらない。ブラジルのようなチームにはネイのような激情型のリーダーが必要だ」
――ネイマールもメッシと同様にポジションを下げて、攻撃のリズムを刻むことができる選手です。2人の違いはどこにありますか?
「レオはプレーに継続性を与えることに責任を感じている。ボールを奪われることに恥ずかしさを感じてもいる。レオは、どこのスペースが空いているのかを瞬時に把握することができる。中盤に下がっても、いつもファイナルサードで発揮しているその能力を駆使して、得点に繋がるパスを供給し、自らもフィニッシュに絡む。実際、中盤で股抜きやバックヒールをする姿は、まず目にすることがない。慎重を期して足のあらゆる部位を使って、攻撃を展開する。
ネイは全く異なる。共通しているのは、ピッチの様々な場所に顔を出すことだけで、責任を持つことがない。元々無責任な人間だからね。中盤まで下がって、足裏でボールを押さえ、これでもかというほど相手に見せびらかす。ボールを失うこともある。蹴りを食らうこともある。自軍のペナルティエリア内で股抜きを狙うことも厭わない。
ボールを失っても、恥ずかしさを感じない。でもだからこそ彼のプレーには遊び心がある。メッシはロンド(ボール回し)を楽しんでいる。中央に入ることはほとんどない。一方、ネイマールはいつも股抜きを狙っているから、しょっちゅう中央に入っている。メッシはシンプルさに喜びを見出す。ネイマールは複雑さに喜びを見出す」
「モチベーション、ハート、カリスマ、エネルギーを発揮してブラジルを牽引する。チームにおける絶対的なリーダーだ。他に見当たらない。ブラジルのようなチームにはネイのような激情型のリーダーが必要だ」
――ネイマールもメッシと同様にポジションを下げて、攻撃のリズムを刻むことができる選手です。2人の違いはどこにありますか?
「レオはプレーに継続性を与えることに責任を感じている。ボールを奪われることに恥ずかしさを感じてもいる。レオは、どこのスペースが空いているのかを瞬時に把握することができる。中盤に下がっても、いつもファイナルサードで発揮しているその能力を駆使して、得点に繋がるパスを供給し、自らもフィニッシュに絡む。実際、中盤で股抜きやバックヒールをする姿は、まず目にすることがない。慎重を期して足のあらゆる部位を使って、攻撃を展開する。
ネイは全く異なる。共通しているのは、ピッチの様々な場所に顔を出すことだけで、責任を持つことがない。元々無責任な人間だからね。中盤まで下がって、足裏でボールを押さえ、これでもかというほど相手に見せびらかす。ボールを失うこともある。蹴りを食らうこともある。自軍のペナルティエリア内で股抜きを狙うことも厭わない。
ボールを失っても、恥ずかしさを感じない。でもだからこそ彼のプレーには遊び心がある。メッシはロンド(ボール回し)を楽しんでいる。中央に入ることはほとんどない。一方、ネイマールはいつも股抜きを狙っているから、しょっちゅう中央に入っている。メッシはシンプルさに喜びを見出す。ネイマールは複雑さに喜びを見出す」