【G大阪】広州恒大戦でベンチスタートだった宇佐美。「(理由は)話したくないし、話す必要もない」。“決め切る力の欠如”を悔やむ

2015年10月22日 サッカーダイジェスト編集部

9日間で3試合――宇佐美は先発から戦える状態ではなかった。

「相手の疲労が出てきた時に使えば、ダメージを与えられる」(長谷川監督)と、宇佐美を勝負所で投入。しかし、最後まで1点が遠かった。写真:佐藤明

 
 G大阪の先発メンバーに、宇佐美貴史の名前は入っていなかった。
 
 決勝進出を懸けて、11月21日に本拠地・万博で迎えた広州恒大(中国)とのACL準決勝第2戦。平日のナイターにも関わらず、会場は超満員に膨れ上がった。今季、最も重要な一戦で、エースはベンチスタート。それは、なにを意味していたのだろうか。試合後の会見で、長谷川健太監督は采配をこのように明かした。
 
「貴史の今の状態を見て、ベンチからという決断をしました。代表でイラン戦に出て、(浦和)レッズ戦、中3日で今日の試合と続いた。スタートから出て、大事な時間に足が止まってしまったら、我々の武器が活かし切れないと思った。(広州恒大との)第1戦を見て、相手の疲労が出てきた時に(宇佐美を)使えば、ダメージを与えられると考えた」
 
 宇佐美は先発から戦える状態ではなかった。日本代表として13日のイラン戦でプレーし、移動を含む中3日で17日に浦和戦、さらに中3日で広州恒大との大一番。過密日程は代表選手の宿命とはいえ、9日間で3戦を乗り切る体力はなかったのだ。
 
 それでも0-0のまま迎えた60分、宇佐美がピッチに姿を見せると、エースの出番を待ち続けた場内は大歓声に包まれた。
 
 71分にミドルシュートを放ち、84分にもドリブルから強引にシュートまで持ち込んだ。宇佐美を警戒する広州恒大の守備陣に、なかなか前を向かせてもらえなかったが、限られた時間でゴールを奪おうと奮闘する姿がそこにあった。
 
 しかし結果は、30分間の出場でノーゴール。勝たなければ決勝に進出できない状況下で、チームを勝たせることはできなかった。
 

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