森保J推奨スタメンは?|鎌田システム確立で1勝へ。ドイツ戦で伊東と相馬には南アW杯時の大久保と松井の役割を期待【記者の視点】

2022年11月02日 飯間 健

鎌田、遠藤、守田は3戦ともスタメンで

飯間記者の森保J推奨スタメン。

 カタール・ワールドカップに臨む日本代表のメンバー26人が発表された。ここからはレギュラー争いという新たなバトルが始まる。ベスト8以上を目ざす森保ジャパンの理想の11人は? 本稿ではスポーツニッポン新聞社の飯間健記者に、推奨スタメンをセレクトしてもらった。

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 ふと12年前のことを思い出した。2010年W杯南ア大会。それまで主軸だった中村俊輔が直前でサブに回り、主将は中澤佑二から長谷部誠へと変更された。大会前、チームとしての評価は高くなかった。そのチームが、母国開催以外では初めて決勝トーナメント進出を果たした。

 10年6月14日、カメルーン戦。ディフェンスライン以外でW杯のピッチを経験している選手は皆無だった。大久保嘉人と松井大輔は攻守でアップダウンを繰り返し、長谷部と遠藤保仁が懸命にスペースを埋め尽くした。

 そして大会前にレギュラーを掴んだ本田圭佑が値千金の1発を決めてヒーローになった。カメルーン戦は、森保一監督がメンバー発表時に口にした「経験がない選手の"ワールドカップで成功したい"という野心とエネルギー」が凝縮された90分間だった。

 今大会のメンバーに大迫勇也はいない。かつて俊輔や本田がそうであったように、森保ジャパンにおいて大迫は「苦しい時に立ち返るアイコン」だった。だが森保監督はその選択を捨てた。新しい軸とともに次なる時代を切り開く決意を示したかのように映った。

 鎌田大地。
 
 昨季欧州リーグ覇者にして、今季フランクフルトではすでに公式戦11得点。クラブではボランチで起用されているが、彼をトップ下に配置した9月の親善試合アメリカ戦は、若かりし頃の本田のような風格と絶大な安心感があった。今の鎌田には賭けたくなる要素が多い。

 相手は南アW杯とは違ってW杯タイトルホルダーが2か国もいる最難関グループ。決して楽ではない。すべて中3日の過密日程。指揮官はターンオーバーも視野に入れているだろう。だが鎌田は固定させたい。また鎌田の守備負担を軽減させる遠藤航と守田英正も、よほどのことがない限りスタメン起用できればベストだ。

 初戦ドイツ戦に限れば、1トップには鬼プレスが代名詞の前田大然。両翼にはスピードのある伊東純也と運動量豊富な相馬勇紀を置く。彼らには南アW杯時の大久保と松井の役割を期待したい。本田を活かしたように、鎌田を活かしてほしい。

 鎌田システム。それが確立できたからといってベスト16の壁が破れる保証はないが、確立できなければ1勝するのですら難しいと考える。

取材・文●飯間健(スポーツニッポン新聞社)

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