「素晴らしいクラブでやっている自分を信じて――」オランダで“アタッカー”でも躍動!菅原由勢のW杯への思い「あとは待つだけ」【現地発】

2022年10月31日 中田徹

暫定3位につけるAZで右ウイングとして活躍

AZで4年目を戦う菅原。本職はDFながらウイングで存在感を発揮している。(C)Getty Images

 現地時間10月30日、AZはホームでフォレンダムを2―1で下した。右ウイングとして先発した菅原由勢は72分間プレー。イェンス・オドゴーの先制弾をアシストした。AZはオランダリーグ3位(第12節。ただし5位フェイエノールトの消化試合が1つ少ないため、順位は暫定)。

 試合後、菅原が「本当に魂を感じた試合でした」と振り返ったゲームは、14分、ダニ・デ・ヴィトが退場処分を受け、数的不利に陥った時から動き始めた。実はこのレッドカード、菅原のヒールキックがミスになり、デ・ヴィトがなんとかマイボールにしようとしたところ、敵の足首にレイトタックルが入ってしまい受けたものだった。

「彼には申し訳ないと思います。もうちょっといいボールを出せば良かったんですけれどね。だけど、まさかあそこ(敵陣のサイドライン際)でスライディングするとは、僕も思わなかった」
 
 1人少なくなっても攻勢に出たAZは20分、クロスのこぼれ球をバイタルエリアで拾った菅原がオドゴーにパス。23歳のデンマーク人FWは左足で綺麗にカーブをかけたシュートをファーサイドに沈めた。さらに40分、大ブレーク中のタイヤニ・ラインデルスがイェスパー・カールソンとのワンツーから抜け出し、GKとの1対1を冷静に決めて2-0とした。

 後半始まってまもなく、失点を喫して1点差に詰められ、その後も個人技とロングボールを織り交ぜたフォレンダムの猛攻に遭ったが、全員がよく走り身体を張って最後まで凌いだ。

「僕らは根性だけはありますからね。それがAZ。個人のことよりチームが優先。今日のように不利に陥った時のほうが僕たちAZの力が試される。苦しい中で素晴らしいゴールが2つ決まって、僕はちゃっかりアシストもできた(笑)。チームの勝利に貢献できてすごく嬉しいです」
 

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