【横浜FC】育成のエキスパートが指導する「エリートプログラム」。“世界で活躍するために必要な5要素”を伝授!

2022年10月20日 サッカーダイジェスト編集部

同プログラムには指導者の育成という側面も

今年3月、クラブのシニアフットボールエグゼクティブ・テクニカルアドバイザーに就任したリチャード・アレン氏。(C)SOCCER DIGEST

 今季、1年でのJ1復帰を果たした横浜FC。その育成組織の横浜FCフットボールアカデミーでは、6月から小学5年生を対象にした「エリートプログラム」がスタートしている。
 
 同プログラムは、今年3月にクラブのシニアフットボールエグゼクティブ・テクニカルアドバイザーに就任したリチャード・アレン氏の哲学のもと、世界で活躍するタレントの育成と、サッカー選手としての道のりをサポートするのが目的だ。
 
 リチャード氏は、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーFCのアカデミー部門採用最高責任者や、イングランドサッカー協会のタレントID(才能発掘及び育成)最高責任者などを務め、現在トッテナムでプレーするハリー・ケインなどを発掘した実績を持つ。こうしたリチャード氏の経験が提供されて、世界基準のテクニックやメンタルなどを身に着けられるように育成していく。
 
  同プログラムでは"世界で活躍するために必要な5要素"を身に着けるためのトレーニングを実施。具体的には、「効果的な仕事ができる」「高い技術を持つ」「理解度に優れる」「運動能力に優れる」「人間性に優れる」の5つだ。
 
 リチャード氏は「当然、イングランドと日本では育成の土壌が異なっていて、ヨーロッパは日本と比べて選手に求める要求度が高い。だから、このプログラムでもインテンシティや1対1のスキル、そしてコミュニケーションなど、あらゆる部分で高いレベルを求めていく」と語る。
 
 8月に初めてのセレクションを実施し、24人の精鋭が選ばれた。これまで行なったトレーニングを通じてリチャード氏は、「セレクションを通過しているだけあり、可能性を秘めている子どもばかりだ。みんな熱心に取り組んでくれているし、これからの成長を期待している」と良い感触を得ているようだ。
 
 同プログラムは入替制を導入(年に1度、2月ごろ)しており、一人ひとりの成長度合いを定期的に評価・判断する。来年には海外遠征も実施する予定で、こうした環境を提供することで、競争意識の向上や個々の成長に繋げていく。そして、横浜 FC フットボールアカデミーのU-12への推薦や、横浜 FC Jrユースへのステップアップなど、将来的なプロサッカー選手としての道のりをサポートする。
 
 一方、同プログラムには指導者の育成という側面もある。イングランドサッカー協会の指導者養成コースのインストラクター資格も持つリチャード氏は、トレーニングのなかで参加した指導者に子どもへの指示の伝え方や要求の仕方、効果的なタレントの発掘方法なども伝授する。
 
 リチャード氏は「将来的には横浜だけでなく他の地域へ、そしてさまざまな年代へと広げ、私自身の経験と専門性が日本サッカーの発展に繋がるよう努力していきたい」と意気込んだ。
 
構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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