中村俊輔、今季限りの現役引退を正式発表! 「いつも誰かが支えてくれた」26年のキャリアに終止符、希代のファンタジスタがピッチを去る

2022年10月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

まだまだトップレベルで戦えることを証明

今季限りの現役引退を発表した俊輔。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 横浜FCは10月18日、MF中村俊輔の今季限りの現役引退を正式発表した。

 先日のJ2第41節、今季のホーム最終戦となる金沢戦で、俊輔は5月21日の17節・新潟戦以来となるベンチ入り。73分に途中出場し、直接FKやダイビングヘッドでゴールに迫った。

 44歳という年齢を感じさせない軽快さと、濃密なキャリアに裏付けされた重厚なパフォーマンス。まだまだトップレベルで戦えることを証明したが、大ベテランのレフティはスパイクを脱ぐ決断を下した。

 1997年、桐光学園高を卒業後、横浜Mに加入。以後、レッジーナ(イタリア)、セルティック(スコットランド)、エスパニョール(スペイン)と欧州クラブを渡り歩き、2010年に横浜に復帰。17年に磐田に新天地を求め、19年途中から横浜FCに所属する。

 Jリーグでは二度のMVP受賞、スコットランドでも選手協会や記者協会による年間最優秀選手に選ばれた。日本代表としてはワールドカップに06年、10年と2大会連続で出場。長きにわたり日本の「10番」を背負い活躍した。
 
 今季でプロ26年目。シーズン前には「サッカーの話をしたり、イメージしたり、映像を見たり。誰かに伝えるとかじゃなくて、自分がまだ選手としてやれているのが、やっぱり嬉しいんだ」と穏やかな表情を見せていた。

 横浜FCは1年でのJ1復帰を目ざし、それを叶えた。俊輔の出番は限られていた。いずれもベンチスタートでここまで5試合に出場、得点はゼロ。寂しい数字かもしれないが、4節・水戸戦では途中出場からCKで小川航基の決勝弾をアシストするなど、ピッチに立てば輝きを放った。

 数々の美技でファン・サポーターをうならせ、日本サッカー界を鮮やかに彩った希代のファンタジスタが、ついにピッチを去る。

 俊輔はクラブの公式HPを通じて、以下のようにコメント。

「今シーズンをもち現役から退く決断をしました。幼稚園のときにサッカーボールを蹴り始めてから、40年もの月日が経ちました。はじめは、楽しいという思いだけで始めたサッカー。そのサッカーが仕事となり、プロサッカー選手として26年間も過ごすことができました。長いサッカー人生の中で、幾度となく苦悩や挫折がありましたが、いつも誰かが自分のことを支えてくれ、背中を押してくれました。一緒に戦ってくれたチームメイト、指導をしてくださった監督・コーチ、ケガの治療やケアをしてくれたドクター・トレーナー、クラブに携わっていただいた方々、そして、いつも熱い応援をしてくださるファン・サポーター、全ての皆様に感謝申し上げます。本当に多くの支えがあったからこそ、これまでサッカー選手として闘い続けることができました。26年間多くのご声援、ご協力をいただき誠にありがとうございました」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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