10月16日に行なわれた天皇杯の決勝で、ヴァンフォーレ甲府はサンフレッチェ広島と日産スタジアムで対戦。26分に三平和司が先制点を奪った後、85分に川村拓夢に同点弾を許すも、PK戦の末に大接戦を制した。

　甲府は今大会で、北海道コンサドーレ札幌（２－１）、サガン鳥栖（３－１）、アビスパ福岡（２－１）、鹿島アントラーズ（１－０）、そして広島を撃破。J１勢５連破で、J２勢としては2011年のFC東京以来の戴冠を果たした。

　試合内容も、最後は在籍20年のレジェンド山本英臣がPKを成功させ、勝負を決めるという、あまりにドラマチックな展開だった。

　歴史に残る一戦において、ピッチ外で一際注目を集めたのが、スタンドの最前列で大きな旗を振り、甲府にエールを送っていた大ベテランだ。試合中にその姿がNHKの中継で映されると、SNS上でたちまち「おじいちゃんサポーター」がトレンド入りした。

　おじいちゃんサポは、優勝が決まったあとにも中継に登場。その際は感極まり、顔にタオルを当てる姿が映し出されていた。西大伍（札幌）も「甲府のサポーターの旗持ったお兄さん（おじいちゃん）に感動」「何度見ても涙腺が」とつぶやくなど、日本中に感動を呼んだ。
【PHOTO】天皇杯決勝の地・日産スタジアムに駆け付けたサンフレッチェ広島サポーター！

　この印象的なシーンは海外にも進出。日夜、世界中の衝撃映像を公開している『Out Of Context Football』が当該映像を公開し、小さくない反響を呼んでいる。

　また、"英雄"の息子はツイッターで感謝のメッセージを発信。父親の写真付きで以下のように思いを綴った。

「最高の思い出になりました。親父の事を応援してくださった皆様ありがとうございます。親父を日産スタジアムヘ連れて来れてよかったです。本人知ったらまた、泣いてしまうと思います。NHKさんもなかなかやりますな～。そりゃ最前列で大旗振って、目立ちますよね。息子として非常に嬉しいです」

　鄭大世（町田）が「泣かせてもらいました。サポの気持ちを少しでも知ることができて逆に感謝です」とコメントを寄せるなど、この投稿も大きな話題となっており、5800を超えるリツイートがなされている。

　スポーツに年齢は関係ない――。その勇姿が改めてそれを証明した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】ヴァンフォーレ甲府、天皇杯で初優勝！歓喜の瞬間をチェック

【PHOTO】天皇杯決勝の地・日産スタジアムに駆け付けたヴァンフォーレ甲府サポーター！