1トップの古橋が前線で孤立
前半は三笘の個人突破頼みとなった森保ジャパン。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)
カタール・ワールドカップでスペインとグループステージで顔を合わせる日本は27日、エクアドルと対戦。森保一監督率いるチームは整然としていたものの、攻撃の脅威が稀薄で、試合はスコアレスドローに終わった。
久保建英が1分もプレーしなかった中、前半、最もアクティブだったのは三笘薫だった。利き足とは反対の左サイドでプレーし、少なくとも攻撃を引っ張っていこうという気概を見せていた。
問題は、1トップの古橋亨梧が前線で孤立し、トップ下の南野拓実もエクアドルのダブルボランチのモイセス・カイセドとジェクソン・メンデスの間のスペースを活用できなかったこと。周囲のサポート不足は否めず、ボールを敵陣に運ぶには、三笘のスキルとスピードを頼りするしかないというのがその実状だった。
久保建英が1分もプレーしなかった中、前半、最もアクティブだったのは三笘薫だった。利き足とは反対の左サイドでプレーし、少なくとも攻撃を引っ張っていこうという気概を見せていた。
問題は、1トップの古橋亨梧が前線で孤立し、トップ下の南野拓実もエクアドルのダブルボランチのモイセス・カイセドとジェクソン・メンデスの間のスペースを活用できなかったこと。周囲のサポート不足は否めず、ボールを敵陣に運ぶには、三笘のスキルとスピードを頼りするしかないというのがその実状だった。
翻ってエクアドルが優れていたのは、中盤の一人がDFラインの位置まで下がることで、ビルドアップで数的優位を作った点だ。おかげで相手の両サイドを深く突く攻撃に苦しめられた日本は低い位置でしかボールを奪うことができない時間帯が続いた。
そんな状況では、伊藤洋輝が積極的にビルドアップに関わっていたが、三笘にボールを預けても相手ゴールに近づくまで長い距離を駆け上がらなければならず、それはプレーにダイナミズムをもたらしていた田中碧も同様だった。
しかし後半、日本は持ち直した。ボール保持時に縦への意識を強めることでリズムが生まれ、その攻撃の良い流れが守備にも波及。高い位置からプレスをかけてボールを奪う頻度が増え、守備のほころびが顔を出し始めたエクアドルを押し込んだ。
森保監督の選手交代も功を奏した。とりわけ後半開始と同時に古橋に代わってワントップに入った上田綺世は、機動力で相手守備陣を混乱させるだけでなく、ポストプレーヤーとしても優れているところを見せ、前線でボールの収まりどころとなっていた。
4-2-3-1で臨んだこの日の日本は総じていえば、ダブルボランチの田中と柴崎岳が創造性を発揮できず、サイド攻撃のスピードも上がらなかった。そんな中、エクアドルのディフェンスを脅かすソリューションとなったのが上田だった。おかげで全体のラインを押し上げて、全員の距離感が近くなり、サイドアタッカーが縦に仕掛けられる環境が整った。
そんな状況では、伊藤洋輝が積極的にビルドアップに関わっていたが、三笘にボールを預けても相手ゴールに近づくまで長い距離を駆け上がらなければならず、それはプレーにダイナミズムをもたらしていた田中碧も同様だった。
しかし後半、日本は持ち直した。ボール保持時に縦への意識を強めることでリズムが生まれ、その攻撃の良い流れが守備にも波及。高い位置からプレスをかけてボールを奪う頻度が増え、守備のほころびが顔を出し始めたエクアドルを押し込んだ。
森保監督の選手交代も功を奏した。とりわけ後半開始と同時に古橋に代わってワントップに入った上田綺世は、機動力で相手守備陣を混乱させるだけでなく、ポストプレーヤーとしても優れているところを見せ、前線でボールの収まりどころとなっていた。
4-2-3-1で臨んだこの日の日本は総じていえば、ダブルボランチの田中と柴崎岳が創造性を発揮できず、サイド攻撃のスピードも上がらなかった。そんな中、エクアドルのディフェンスを脅かすソリューションとなったのが上田だった。おかげで全体のラインを押し上げて、全員の距離感が近くなり、サイドアタッカーが縦に仕掛けられる環境が整った。