バルベルデ、ペレグリーニ、エメリ…「ビッグ2至上主義」を覆す有能な指揮官たちが、今シーズンのラ・リーガを盛り上げる!

2022年09月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

バルサでは好印象を残せなかったバルベルデ監督だが…

このバルベルデ監督を招聘したアスレティックは、6節を消化したラ・リーガで4位と大健闘を見せている。(C)Getty Images

 バルセロナやレアル・マドリーで成功を収めてこそ一流――。スペインには、監督を評価する際にも「ビッグ2至上主義」的な傾向が、少なからずある。

 今夏、アスレティック・ビルバオの監督に就任したエルネスト・バルベルデは、2017年夏にバルサの監督に招聘され、リオネル・メッシをはじめとした主力がベテランと言われる年齢に差し掛かった過渡期のチームを託されながらも、ラ・リーガ連覇を達成。しかし、チャンピオンズリーグで結果を残せなかったことが響き、3年目の途中(20年1月)で電撃解任の憂き目を見た。

 バルサでは好印象を残せなかったバルベルデは今シーズン、その持ち前の卓越した手腕をアスレティックで披露している。

 就任後すぐに取りかかったのが攻撃の再構築で、イケル・ムニアイン、オイハン・サンセット、ミケル・ベスガを組み合わせることで中盤の構成力を改善。その効果は、アレックス・ベレンゲルやイニャキ・ウィリアムス、ニコ・ウィリアムスらアタッカー陣の好調、そして6節終了時点でリーグ3位の12ゴールという得点数に表われている。バルベルデの、持ち駒を生かしチームを構築する能力は、改めて評価されるべきだろう。
 
 名将ぶりを発揮しているのはバルベルデだけではない。かつてマドリーの監督の座をわずか1年で追われたマヌエル・ペレグリーニがベティスを躍進に導き、ビッグ2ではないが、国外のビッグクラブ、パリ・サンジェルマンとアーセナルで周囲の期待に見合った結果を残せなかったウナイ・エメリが、ビジャレアルで戦術家ぶりを存分に発揮している。
 
 また、ラージョ・バジェカーノのアンドニ・イラオラも、将来的に欧州を代表する名将になるだろうと言われている新進気鋭の監督だ。

 ビッグ2だけでは完結しない一流監督が、今シーズンのラ・リーガを盛り上げる。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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