プレミア往年の名手は「1日80本吸っていた」!? 元同僚が回想「走れないけど…素晴らしかった」

2022年09月22日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

リーグ屈指のプレーメーカーとも称された

プレミア通算233試合に出場した“愛煙家”のトゥガイ。(C)Getty Images

 いまでは信じがたい話かもしれないが、かつては愛煙家のフットボーラーを探すのが難しくなかった。

 1982年のスペイン・ワールドカップでブラジル代表の主将を務めたソクラテス、1980~90年代のイングランドサッカー界最大のスターであるポール・ガスコイン、1991年のバロンドール受賞者であるローター・マテウス、インテル時代にイタリア初の3冠に貢献した元オランダ代表のウェスレイ・スナイデルなどなど。

 なかでもヘビースモーカーとして知られるのが、元トルコ代表のトゥガイ・ケリモールだ。母国の名門ガラタサライで師事したグレアム・スーネス監督の誘いで、2001-02シーズンにブラックバーン(イングランド)に加入したMFは、キャリア初挑戦だったプレミアリーグで躍動。加入2年目にはクラブの年間最優秀選手に輝き、一時はリーグ屈指のプレーメーカーとも称された。

 その現役当時は知る由もなかったが、2019年に彼の元同僚であるマット・ジャンセンが『The Athletic』で「トゥガイは1日に最低20本は吸っていたね」と暴露。そして先頃、ジャンセンの発言を裏付けるような新たな"証言"が飛び出し、ブラックバーン界隈のファンを賑わせている。発言の主はやはりブラックバーンでチームメイトだったクレイグ・ヒネットだ。
 
 2001年から2シーズンに渡って、トゥガイとともにプレーしたイングランド人のヒネットはポッドキャスト『Under The Cosh』でこう話している。

「あいつはバカバカしかったな。ハーフタイムにも吸っていた。(脚は)速くないし、長い距離を走れない。でも、べらぼうに素晴らしかったね。見たこともないようなパスを出すし、プレービジョン、周りの人への意識、ボールコントロールも凄まじかった」

 ヒネットは「1日80本は吸っていたに違いない」とも指摘。それでも「素晴らしかった」と強調するように、トゥガイの才能が傑出していたのは言うまでもないだろう。

 その異端のフットボーラーは08-09シーズンかぎりで現役を引退。おそらく周囲の人々から健康状態を不安視されながらも、39歳になる直前まで太くて長いキャリアを構築した。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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