平畠啓史チョイス“至極の11人”|家長の無双ぶりに「ウルトラQ」のOPを想起。アダイウトンは圧倒的だった【J1月間ベストイレブン・8月】

2022年09月03日 平畠啓史

岩崎はスピードに乗ったら誰にも止められない

平畠氏がセレクトした8月のJ1月間ベストイレブン。MVPは「いつも以上に無双感漂う」川崎の家長を選出。(C)SOCCER DIGEST

 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。8月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。MVPには、川崎フロンターレの熟練レフティが選出された。

――◆――◆――

 8月は試合数にばらつきがあり、川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島が見事4連勝を飾ったが、私が勝手に選ぶベストイレブンということなので、8月のチームの成績はもちろん、インパクトの強さも考慮したベストイレブンです。

 GKは清水エスパルスの権田修一。4試合で1失点。安定感とともに、1試合の中で必ずビッグセーブを披露しチームの士気を高める。攻撃の起点となるフィードも見事で、プレーに対する集中力が非常に高い。好調なエスパルスにあって、権田の活躍を見逃すことはできない。

 DFの右には、いつもは左だが清水の山原怜音。キックの精度そしてスピードが素晴らしい。チアゴ・サンタナへのアシストはホットライン。山原流の左サイドバック像を構築しつつある。

 左にはもう少し前のポジションだが、他の選手とのバランスもあって左サイドバックの位置に置いたサガン鳥栖の岩崎悠人。ドリブルの切れが半端ない。縦にぶっちぎって良し! カットインして中に切れ込んでも良し! 何よりドリブルするのが楽しそうに見えるのがいい。スピードに乗ったら誰にも止められない。
 
 センターバックには川崎のジェジエウ。ジェジエウの復帰と同時に川崎も本来の調子を取り戻したことを見ても、彼の存在感の大きさが分かる。横浜F・マリノス戦の足を攣りながらのアディショナルタイム劇的ヘディングシュートだけでもベストイレブンに選ばれる価値がある。

 もう1人は広島の佐々木翔。対人の強さやヘディングの強さはもちろん、攻撃にタイミングよく加わり、左サイドでのコンビネーションを巧みに生み出す。守備だけでなく攻撃での貢献も大きい。

 アンカーの位置には鳥栖の福田晃斗。持ち味のハードワークやプレスバックだけでなく、効果的な縦パスも多い。札幌戦では2アシスト。攻守両面で鳥栖の欠かせないピースになっている。
 

次ページマルシーニョは量産体制に?

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事