オーバメヤン&デパイの放出に動くバルサを、現地コラムニストが「不可解なカオス」と一刀両断

2022年08月28日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

バルサのチーム作りはまだ一波乱も二波乱も

すでにチェルシーと個人合意したと伝えられるオーバメヤン。(C)Getty Images

 バルセロナのピエール=エメリク・オーバメヤンがチェルシーへの移籍に近づいている。シャビ監督が難色を示す中、クラブが放出に傾いた背景にあるのが選手登録問題だ。ロベルト・レバンドフスキやラフィーニャらに続いてジュル・クンデを登録するには、さらに人件費を削減する必要があり、売却要員に選ばれたのがオーバメヤンだった。

 理由は主にふたつある。ひとつ目はセルヒオ・ブスケッツ、ジェラール・ピケ、ジョルディ・アルバの3人のキャプテンが、現時点で減給に応じていないこと。ふたつ目は、自由契約というカードを提示してまで移籍を"アシスト"していたメンフィス・デパイが、ユベントスと条件面で折り合いがつかないこと。そうこうしているうちにユーベはアルカディウシュ・ミリクの獲得を発表し、移籍の可能性はほぼ消滅した。

『スポルト』紙はすでに、「オーバメヤンとチェルシーは3年契約で合意した」と報じており、現在はクラブ間交渉の成立待ちの状況だという。元ガボン代表FWのバルサでの生活は、このまま半シーズンと少しで終わりを告げる公算が大きくなっている。
 
 一方、デパイについても、オーバメヤンの去就如何を問わずバルサの希望は放出で、新たな移籍先として古巣でもあるマンチェスター・ユナイテッドが浮上。つまり現陣容から前線の選手がふたり退団することになるが、『スポルト』紙はその場合、「バルサは新たにバックアッパーが務まる後釜を確保するだろう」と伝えている。

 そんな中、この一連の動きを「不可解なカオス」と一刀両断するのが『スポルト』紙のコラムニスト、エルネスト・フォルチ氏だ。25日付けのコラムにおいて、こう主張している。

「この夏、バルサのカンテラを追われるようにして出ていき、移籍先のクラブ・ブルージュでゴールを量産(6試合で5ゴール)しているフェラン・ジュグラを引き留めるべきだった」

 バルサは他にも、左右のサイドバックの補強をめざしており、フレンキー・デ・ヨングの去就もいまだ不透明。ベルナルド・シウバの獲得話も消滅したわけではない。今夏、欧州で最も騒がしい夏を過ごしているバルサのチーム作りは、まだ一波乱も二波乱もありそうだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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