「海外との差を見た時…」中村俊輔がW杯を控える日本代表に見解。遠藤航が「チームとして大事」と訴えることは?

2022年08月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ワールドカップも通過点。どう通過するか」(俊輔)

遠藤(右)が自身のメディアで俊輔(左)と対談。日本代表について語り合った。写真:鈴木颯太朗、Getty Images

 ドイツのシュツットガルトに所属する日本代表MF遠藤航が、コンテンツメディア「SYNCHRONOUS(シンクロナス)」で配信する『月刊・遠藤航』で元日本代表10番の中村俊輔と対談。日本代表について語りつくした。

 2018年のロシア・ワールドカップで、遠藤はメンバー入りするも「ベンチで僕は1試合も出られずに悔しい思いをした」。それだけに、今冬のカタール大会にかける思いは強い。

「個人的にはドイツとの初戦はすごい楽しみ。まずそこに100パーセント全力を注ぎ込みたい。出るとしたら、僕もロシアから悔しい思いをして、4年間、ワールドカップに出ることを目標にずっとやってきた。すごい楽しみではある。

 どっちかというと、そっちの気持ちが個人的には強くて。ワールドカップをやってじゃあ実際どうだったか? という感じだと思っている。当たって砕けろじゃないですけど、今までの自分の100パーセントをワールドカップで出せるのかっていう感じですね」

 遠藤の強い思いを受けて、俊輔は自身の経験を語る。

「2010(南アフリカ・ワールドカップ)、ギリギリになってサブになって、オランダ戦にちょっと出て終わった地獄の1か月半だった。午前練習だったら、午後に一応断って練習に行くけど、もがきまくって。そうしたら、あのとき岡ちゃん(岡崎慎司)とか森本(貴幸)とかが知らない間についてきて。なんか、それはそれでまたチームになっていって、ナラさん(楢崎正剛)も出てきてくれてシュート練を始めたり、みんなやっぱりもがいて」

 日本代表の「10番」を背負うレフティにとっては、耐えがたい日々だったかもしれない。ただ、俊輔は腐らなかった。置かれた立場で何ができるかを考え、実行した。文字通り、もがき続けた。
 
 そうしたスタンスが、後のキャリアに間違いなくつながっていく。失意の南ア大会から3年後、俊輔はJリーグで自身二度目のMVPを受賞。当時35歳だった。

「結局、長く考えるとワールドカップも通過点だから。どう通過するか。もがいていい」

 遠藤も俊輔の姿勢に共感する。「チーム全体のことを考えたら、やっぱり日本人はそういうところのメンタリティが凄いなと感じたりもするし、そういう人たちの存在はチームにとって大きいと感じます」。
 

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