細やかな心配りができる男だ。

　８月７日に行なわれたJ１第24節の川崎対横浜の一戦で、74分にアクシデントが起こる。CKの流れから川崎の遠野大弥がシュート。これは枠を外れ、横浜のゴールキックに。その間、木村博之主審が左足を気にする素振りを見せる。

　これに気づいた横浜の喜田拓也が、木村主審のもとへ歩み寄る。プレーは中断し、喜田は両手の人差し指をくるくると回して交代のジェスチャー。ピッチを後にしようとする木村主審に優しく寄り添う。

　Jリーグの公式ツイッターは「これぞ喜田拓也キャプテン」と題し、「木村博之主審の異変にいち早く気づき、交代を要求。素晴らしいフェアプレー精神です」と称えて、当該シーンを公開すると、以下のような声が上がった。
 

「これほんとすごいわ」
「これは選手としてかっこいい」
「素晴らしいな」
「ほれてまうやろー」
「本当に誇らしいです」
「こういうところなんだよ」
「喜田選手素晴らしい対応でした！！」
「気遣いと行動力にはたしかに感動しました」
「ゴールマウスから心配して駆け付ける高丘もなかなか」

　その後、負傷の木村主審に代わって佐藤誠和第４審判員が代役を務め、試合は２－１で川崎が勝利。横浜にとってはリーグ戦で実に10試合ぶりの黒星。試合後に喜田は自身のツイッターを更新し、「この悔しさを、絶対最後まで忘れないでまたみんなと前に進みます」と奮起を誓った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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