【三浦泰年の情熱地泰】鈴鹿ポイントゲッターズにも吹き荒れる猛威… コロナに負けない日常が戻ってくると信じたい!

2022年08月04日 三浦泰年

JFLは8月末まで中断期間。チームは5日間の活動停止のあと、8月5日から練習再開

鈴鹿ポイントゲッターズを率いる三浦監督。コロナ禍に見舞われたチームは5日間の活動停止を経て、8月5日から再始動する。

 暑中お見舞い申し上げます。8月に入り暑い日が続いています。

 JFLは8月末まで公式戦がなく、中断期間となっています。

 鈴鹿ポイントゲッターズはコロナ感染の影響により活動停止を5日間設けた後に通常の休みとなり、5日から練習が再開されます。

 残り13試合をしっかり戦うために、大事な時期に入っていきます。

 中断前の17試合には多くのファン・サポーターに後押しされ、特に開幕戦には5,000人近い人たちがスタジアムに足を運んでくれました。今までと違う景色でスタートしたJFL。

 簡単なリーグではないと予想していましたが、その通りで毎試合毎試合、苦しい戦いが続きました。
 
 コロナの影響で、試合前はグータッチが選手、スタッフ間での通常コミュニケーションとなっていたが、苦しい状況をなんとか打破しなければと、しっかり固く手のひらを斜めに手を握るように変え、グッと強くハグをして選手を送り出さなければと変える。

 なかなか思うような結果と内容が付いて来ないチームをどう建て直すか。ほんの気休めと思うかもしれないが、ロッカールームから選手を送り出す自分が以前のように戻した理由は、現状をなんとかしたいという気持ちからであった。

 怖がる必要も恐れることもない。自信をもって自分の出来ることを思い切ってやって来い! そういう意味でもある。

 JFAの方針に「握手で始まり、握手で終わる」。というものがあった。指導者が練習から選手たちと、試合で相手チームの選手と……素晴らしい指針だ。

 対戦相手は「敵」ではなく相手であり「リスペクト」が大事である。そうスポーツマンシップの根本を説いている。

 僕がプロとして育つきっかけになるブラジルでは、握手では始まらず、殴り合って終わる。

 遠い昔の話だが、冗談のようで本当の話である。

 そして試合前、試合中は一切、フレンドリーさを出さず、さっきまで殴る寸前のようにマッチアップしていた2人が、試合が終わった瞬間、肩を抱き合って笑いながらピッチを横断し、控室に戻っていく。

 こんな姿が僕の原点であった。それだけに、あるタイミングで、試合前に全員が握手をし、試合が終わればレフェリーを中央に握手をしてお互いを讃えるようになったことは、あまりにも劇的な変化だ。

 これは引退後に見ることができた、美しい、良い風景であり、僕の現役時代にはギリギリなかったことであった。(あったが、慣例化されていなかった)

 もちろんこれはその国の文化もある。サッカーだけではないが、その国の文化から来る常識もあるし、やっても良いこと、悪いことの基準も少し異なるのであろう。

 それが2020年2月から新型コロナ感染により、美であった握手も抱擁(ハグ)も、そして人として大事なコミュニケーション、近くで話をすること、練習前後と控室でサッカーの話さえもが悪になってしまった。

 2年半が経ち、コロナ感染がまた全国で広がり、決してかかった人が悪い訳ではないが、再びスポーツ界、サッカー界にも影響が出ている。

 そして我が鈴鹿ポイントゲッターズも試合を行なう事が出来なくなり、携わっている人たちに辛い想いをさせてしまった。
 

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