平畠啓史チョイス“至極の11人”|鋭い反応でゴール量産のL・セアラ。椎橋は中盤の底というよりチームのへそ【J1月間ベストイレブン・7月】

2022年08月05日 平畠啓史

どの選手が出場してもチームが機能するのは岩田のおかげ

平畠氏がセレクトした7月のJ1月間ベストイレブン。MVPは横浜のL・セアラを選出。(C)SOCCER DIGEST

 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。7月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。MVPには、横浜F・マリノスのFWレオ・セアラが選出された。

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 GKは浦和の西川周作。勝利したFC東京戦を無失点で終え、J1無失点試合を170試合とし、新記録を樹立。観客を唸らせるキックの美しさは言うまでもないが、見事なセービングで幾度となくチームを救い、勝点をチームにもたらしてきた。

 苦しい時もチームを鼓舞し、勝利後の笑顔で観客に喜びと安心感を与える。記録を樹立したFC東京戦も見事な「Nice Shut Out!」だった。

 フィールドプレーヤーはあまりシステムのことは気にせず並べています。

 DFは3枚で右にC大阪の松田陸。常に守備ではタフに戦いつつも、絶妙なタイミングでの攻撃参加。そして、第23節まですべての試合でスタメン出場。もっと評価されても良いはずの選手の一人。
 
 中央は広島の荒木隼人。冷静なラインコントロールだけではなく、対人の強さが素晴らしい。第22節・京都戦、ピーター・ウタカとのマッチアップは見応えたっぷり。186センチの高さを生かした空中戦の強さは圧巻だった。

 左には横浜の岩田智輝。ディフェンスでも中盤でも高いパフォーマンスを常に発揮。どの選手が出場してもチームが機能していたのは、この選手のおかげと言っても過言ではない。

 中盤はトリプルボランチ気味に3枚で中央に柏の椎橋慧也。柏の安定した戦いにおける貢献度は非常に高かった。足下の技術力はもちろんポジショニングが素晴らしい。椎橋のことを中盤の底という人もいるが、中盤の底というよりもチームのへそ。ボールの位置と選手の配置をもとに、ポジションを取ることで、こぼれ球が椎橋のもとに来ることが少なくない。

 椎橋の少し前にはC大阪の鈴木徳真。常にポジション修正しながら攻守に関われるだけでなく、キックの精度も素晴らしい。第19節・川崎戦でのFKからの2アシストは絶妙で、空中にボールを置くような合わせやすいボールを供給することができる。
 

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