【総体】「すごく頼りになる」決勝の好セーブ連発に主将も称賛! 前橋育英の2年生GKがチームメイトから信頼を得るワケ

2022年07月30日 手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

「自分のせいだと思っていた…」

好セーブを連発し、前橋育英のインターハイ制覇に大きく貢献したGK雨野。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[インターハイ決勝]帝京0-1前橋育英/7月30日(土)/鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム

 前橋育英(群馬)の2年生GKが圧巻のファインセーブ連発でチームに栄冠をもたらした。

 前橋育英はインターハイ決勝で激闘の末に帝京(東京)を1-0で下し、13年ぶり2度目の優勝を飾った。立ち上がりから終始押し込む展開が続いたが、相手の粘り強い守備に苦戦し、なかなかゴールを割れず。逆に、帝京にカウンターから何度も決定機を作られた。

 このピンチを救ったのが、2年生ながら名門の守護神を務める雨野颯真だ。「相手は非常に攻撃力があるチーム。失点したら波に乗られてしまうので、入りから集中してやれた」と語るように、雨野は前半24分、相手の直接FKを好セーブで防いで勢いに乗ると、その後も相手の決定機を素早い反応を止めて、無失点に抑えた。
 
 そして終了間際の後半35+1分にFW高足善(3年)が劇的な決勝ゴールを挙げ、歓喜の瞬間を迎えた。雨野の活躍をキャプテンのMF徳永涼(3年)も称える。

「ここにきてコーチングもすごくしてくれるし、自分のミスから失点しそうな場面でも助けてもらったところがあったので、すごく頼りになる存在です」

 前橋育英は、インターハイに参戦前のプレミアリーグEASTで失点が続き、3試合勝利なし。こうしたチームの苦しい状況に、雨野は責任を感じていた。

「このインターハイにくるまでのプレミアリーグでは失点が続いていて、そこはチームとして改善しなければいけないと感じていましたし、自分のせいだと思っていました。この大会は無失点でいこうと自分のなかで意気込んでいたんですけど、矢板中央戦(〇2-1)で失点してしまった。そこからしっかり切り替えてもう一度失点しないようにと、自分のなかで意識していました」

 リーグ戦と、今大会初の失点を喫した矢板中央(栃木)戦の反省を胸に、その後、準決勝の米子北戦では無失点に抑え、決勝でも安定したセービングを披露し、クリーンシートに貢献した。

 しっかりと自身の課題を修正して、チームの勝利のために戦い抜く。責任感のあるGKをキャプテンが「頼りになる」と信頼するのも頷ける。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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