U-20女子W杯連覇を目ざすU-20なでしこ。明日決勝のインターハイで優勝を経験した2選手の当時を振り返る

2022年07月29日 西森彰

守備の中心が期待される西野と長江はインターハイ準決勝で対戦

西野(手前)は2018年のインターハイで優勝している。写真:西森彰

 池田太監督率いるU-20日本女子代表が、コスタリカで8月10日に開幕するU-20女子ワールドカップで連覇を目ざす。チームは7月29日に日本を出国。海外キャンプを経て大会へ向かう。

 21名のメンバーで、守備の中心となりそうな選手のひとりが、西野朱音(マイナビ仙台レディース)だ。常盤木学園高校に通っていた2018年、静岡で行われたインターハイで優勝した。猛暑が厳しく、キックオフ時刻が変更されるなか、堅守の中心となり、戴冠を果たした。

「当時のことはよく覚えています。すごく気温が高くてウォーターブレイクだったり、普段の試合で経験しないようなことが入ってきたりしたなかで優勝できた。自分の中でも初めてのタイトルだったのもありますし、高校サッカーに入ると決めた時に高校選手権やインターハイで優勝するというのを目ざして入ったので、一番嬉しかった」
 
 前年度は、なかなか試合に出ることができなかったが、2年生になったこの年、徐々に試合に絡めるようになり、自信がついた。それは、現在を戦ううえでも支えになっているという。同世代には、藤枝順心高校でプレーした長江伊吹(AC長野パルセイロ・レディース)がいる。「いちばん負けたくなかった相手」(西野)とは、この年の夏冬ともに対戦し、インターハイでは地元優勝を狙うライバルを準決勝で、選手権ではPK戦の末に初戦でで下した。

 たまに、ふたりで当時のことを振り返る際に「長江選手がPKを外したんですよね。それを今もいじったりしています(笑)」。ふたりが3年生になった翌年度の選手権では長江の藤枝順心が優勝。今回のU-20女子代表には、ふたりともDF登録で名を連ね、手を携えて優勝を目ざす。

「連絡が来た時は素直に嬉しかった。それと同時にやらなくてはいけないなというスイッチが入りました。これまでキャンプで積み上げてきたものを、全員がしっかり発揮できれば結果が見えてくると思う。優勝を目ざして戦いたいと思います」(西野)
 

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