まさかの観客5000人割れ…日本代表の魅力はなくなったのか? 大盛況のパリSG試合会場で聞いた生の声「レベルが違う」「見たい選手がいない」

2022年07月24日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「この日のために沖縄から来た」

E-1の香港戦では観客が5000人を切ったことが話題となった。写真:塚本凛平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 7月19日にカシマスタジアム行なわれたE-1選手権の初戦、日本対香港戦(6-0)は、観客がわずか4980人だったことが話題となった。

 国内組だけのメンバー、相手は力の差がある格下、地元・鹿島アントラーズの選手が未招集、会場へのアクセス、平日開催……。チケットが売れなかった理由は、様々あるだろうが、5000人を切ったという事実は驚きを与えた。

 かたや、日本ツアーを行なっているパリ・サンジェルマンは、有料の公開練習でも1万3000人を集めた。初戦の川崎フロンターレ戦では、新国立競技場の最多入場者数となる6万4992人が観戦に訪れ、埼玉スタジアム2002で開催された浦和レッズ戦でも6万1175人を動員した。

 この差は何なのか。パリSGの川崎戦と浦和戦の前に、何人かのファンに話を訊いた。

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 川崎戦に友人や保護者とグループで来ていた中学生の男子は、「パリ・サンジェルマンはメンバーすごい。(キリアン)エムバペが見たい」と回答。「日本代表も見に行ければ行きたいけど、こちらのほうが凄い」と続けた。

「この日のために沖縄から来た」という30代の男性と、神奈川在住の友人の2人組は「(パリSG)ワールドクラスの選手と日本代表の差」「レベルが違う」と返答した。

 父親と観戦に来ていた15歳の男子は「言っちゃ悪いけど、(パリSGに比べて)日本代表はレベルが低い。最近は海外組も多くなって、前よりは行きたいと思うようになったけど」と答えてくれた。

 パリSGのユニホームを着た20代の女性は、「パリ・サンジェルマンはめったに見られない。日本代表は見ようと思えば、いつでも見られる。こっちのほうがレア。人生で、最初で最後かもしれない」と話し、"希少価値"の違いが観客数に表われていると指摘した。

 浦和戦に来ていた高校生の男子2人組のひとりは、「ロシア・ワールドカップの時は乾(貴士)選手や本田(圭佑)選手のように、見たいと思わせる選手がいた。いまはパッとしないというか、好きな選手もいない。三笘(薫)選手はいいと思いますけど」と回答。パリSGに関しては「エムバペが見たい」、友人は「注目しているのはネイマール。ドリブルはやばい」と話した。

 同じく浦和戦に訪れていた会社員の男性2人組は、「日本代表戦は見には行かない。魅力がないわけではないですけど、テレビやスポーツバーで観戦する程度」とコメント。パリSG戦のチケットは安価ではないが、「(リオネル)メッシ、エムバペ、ネイマールとスター選手がいる。こんなに(同じチームに)集まることはない」と購入をためらうことはなかったという。

 総じて、「おカネを払ってでも、見たい選手がいるかどうか」。その差が動員数に大きな影響を与えているようだ。

取材・文●江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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