久保建英は強豪ソシエダでレギュラーを獲れるのか。起用法やライバルは?

2022年07月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

自分たちで主導権を握る攻撃的サッカーを志向

スペインで4年目のシーズンを迎える久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 レアル・マドリーの日本代表MF久保建英が、レアル・ソシエダに移籍することが決定的となった。『サッカーダイジェストWeb』がマドリーの内部事情に詳しいスペイン人記者から入手した情報によると、久保が新シーズンにソシエダでプレーすることは決定。ただ、バスクの名門が完全移籍での獲得を望んでいるのに対し、まだ完全に手放したくないマドリーが50%の保有権を持つオペレーションの交渉が進行中だという。

 来週頭にも、ソシエダ入団が正式発表されるという久保は、ここ3シーズン、6位、5位、6位と安定して上位をキープし、新シーズンはヨーロッパリーグ(EL)にも出場する強豪クラブで、果たしてレギュラーを獲れるのか。

 まず、就任5年目を迎えるイマノル・アルグアシル監督は、自分たちで主導権を握る攻撃的サッカーを志向する。昨夏と一昨年の夏にも、久保の獲得に動いたという事実を考えても、ビジャレアルやヘタフェの時のように、「守備の強度が弱いから試合に出られない」という状況には陥らないだろう。もちろん、強豪相手のアウェーゲームなどでは、話は別だ。

 その指揮官が用いるシステムは、主に4-3-3、4-2-3-1、そして中盤をダイヤモンド型にした4-4-2。トップ下を置く4-2-3-1と4-4-2は、36歳の元スペイン代表MFダビド・シルバが出場する際に採用されるケースが多い。

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 久保の起用が予想されるのは、マジョルカでも主戦場にしていた右サイドのアタッカーだ。今夏にそのポジションを担っていたポルトゥとアドナン・ヤヌザイが退団しており、その後釜としての役割が期待される。

 ただ、ソシエダはすでに久保と同じ左利きのスペイン代表MFブライス・メンデス(←セルタ)と粗削りながらスピードのあるフランスU-21代表FWモハメド=アリ・チョ(←アンジェ)を獲得している。

 とりわけ、久保の強力なライバルとなりそうなのが前者だ。突破力やパスセンスに加え、一昨シーズンは9ゴール、昨シーズンは4ゴール・5アシストと得点に絡む決定的なプレーができるのが特長で、187センチとサイズもある。簡単な相手ではないが、久保とイメージが共有できそうなシルバ、ミケル・オジャルサバル、ミケル・メリーノら、技術レベルの高い選手が揃うソシエダのサッカーにフィットすれば、レギュラーを勝ち取る可能性は十分にある。

 また、フル稼働は難しいシルバのターンオーバー要員にもなりうるし、ELとの二足の草鞋を履くため、自然と出番も増えるだろう。

 残留が目標のマジョルカでは守備に追われ、良さを出しきれない試合も少なくなかったが、主体的な攻撃サッカーなら、そのポテンシャルを存分に発揮できるはず。ついに、"日本の至宝"がブレイクする姿が見られるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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