「バルサは近年罪を犯している」39歳D・アウベスが古巣の“不敬”に痛烈苦言!「数年前とは考え方がまるで違う」

2022年07月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「私はメッシやネイマールのような天賦の才能はない」

古巣バルサのリスペクトに欠ける振る舞いを問題視するD・アウベス。(C)Getty Images

 今夏にバルセロナを退団し、現在はフリーのブラジル代表DFダニエウ・アウベスが、英紙『The Guardian』のインタビューに対応。古巣のやり方に苦言を呈した。

 D・アウベスは、母国の名門サンパウロを退団後、昨季途中に以前8年に渡って在籍し、23度のタイトル奪取に貢献したバルサに5年半ぶりの復帰を果たした。すると、シャビ監督のもと、期待以上のパフォーマンスを披露。低迷脱却の立役者の1人となり、新シーズンはさらなる活躍が期待されていたが、わずか半年で再び愛すべきクラブを去っていた。

 名門の栄光時代を知るレジェンドは、「戻れたことに満足している。5年間、この瞬間が訪れることを夢見ていたんだ」と伝える一方で、「ただ1つ気に食わないのは自分の去り方だ。私はもう20歳ではないことをはっきりと伝えた。物事を隠さず、正面から取り組んでほしかった」と、円満な別れとはならなかったことをほのめかしている。

「このクラブは近年、罪を犯している。クラブの歴史を作ってきた人たちのことを気にかけていないんだ。クレ(バルセロナのサポーター)として、そんなことをしてほしくない。私の状況は別のシナリオだったので、私自身のことを話しているわけではないけどね。自分を戻してくれたシャビと会長には、永遠に感謝している」

 チームメイトについては「信じられないようなアイデアを持った若い選手でいっぱいだ」と、その能力を絶賛しているだけに、やはりクラブの問題はプレーとは別の場所にあると考えているようだ。「ピッチ外での仕事を改善する必要がある。数年前のものとは考え方がまるで違う。ピッチで起こることは全て、外で起こることの反映なんだ」と訴えを続ける。
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「バルセロナがトップに返り咲くことを応援しているが、それは非常に複雑なことだね。サッカーはよりバランスが求められる集団競技なんだ。その考えが置き去りにされている」

 インタビュー内での話題は年齢にも及んだ。今年の5月に30代最後の誕生日を迎えたベテランは、「20年前は誰もが私を欲しがっていたのに、今は違う。でもそれが適切だとは思わない」と奥の深い持論を展開している。

「今の私には、20年前にはなかった経験がある。大きな試合になると、20歳の人は緊張したり心配したりするが、私はそんなことはない。年齢には長所と短所がある。確かに20歳のときにやっていたことが、歳をとるとできなくなることがたくさんある。一方で成熟は、ただ生きていることから生まれる。私は、スポーツのほとんど全ての面に触れてきた経験もある」

 これまで度々、カタール・ワールドカップへの強い思いを口にしてきた。「私は(リオネル・)メッシやネイマール、ロナウジーニョ、ロナウド、ロマーリオのような天賦の才能はない。望むものを手に入れるためには、たくさん働かなければならない」と自らを分析する、現代サッカー界きっての鉄人は、いまだ掴めてない世界一のタイトルをガムシャラに目ざす。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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