人口3200万人の巨大都市からプロクラブが“消えた”中国。鹿島との違いに中メディアが嘆き!「なぜ小さな町に強豪クラブがあるのか…」

2022年06月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「なぜ大都市がプロクラブを支えられないのか」

中国メディアが「小さな町の強豪クラブ」の代表格として取り上げたのが鹿島だ。(C)SOCCER DIGEST

 中国スーパーリーグの重慶両江は先月24日、財政難のためにチームを解散することを発表。中国サッカー界に衝撃を与えた。

 それから約1か月が経った6月25日、中国メディア『鳳凰網体育』は改めてこの問題に着目。「重慶両江は今シーズンの中国スーパーリーグが始まる前に突然解散を発表した。それ以来、人口3200万人の巨大都市である重慶には、プロのサッカーチームがない。重慶の解散後、多くのファンに大きな混乱を招いた」と伝えた。

 そして、「人口1000万人を超えるような大都市が、なぜプロクラブを支えられないのか。この問題については、反対の方向に理由を探すのもよいだろう。海外で、小さな町に多くの強力なクラブがあるのはなぜなのか」と疑問を投げかけ、小さな町にあるクラブを紹介している。
 
 その最初に取り上げたのが、最多タイトルを誇るJクラブだ。「日本の鹿島アントラーズは誰もが知っているはずだ。J1リーグで8回優勝し、2018年にはアジア・チャンピオンズリーグも制覇している。しかし、このアジアのトップチームがある鹿嶋市は、人口6万6000人の小さな町だ」と綴り、こう続けている。

「鹿嶋市は小都市に囲まれている。生活圏全体の総人口は20万人未満だ。鹿島は約4万人収容のスタジアムを持っているが、昨シーズンの最大入場者数は1万6000人だった。しかし、鹿島のオーナーはいつでもチームを強力にサポートすることができる。歴史的に、彼らは有名な企業である住友系列のチームで、プロ化を経て、現在はメルカリによって所有されている」

 同メディアはさらに、ラ・リーガのビジャレアル(人口5万人)、ブンデスリーガのホッフェンハイム(人口3500人)、ポーランド1部のブルク=ベット・ニーチャータを取り上げ、こう結論づけている。

「このような外国の村や町のチームを見ると、彼らの存在は主にファンの熱意(人口は多くないが、スタジアムに訪れる人は少なくない)、スポンサーのサポート、そしてリーグの配当金に支えられている」

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