松木や三戸らが先発か。気持ちを切り替え、ウズベク戦の反省を踏まえ、豪州との3位決定戦に臨む【U-21代表】

2022年06月18日 松尾祐希

2年後の戦いを見据えても、負けは許されない

豪州との3位決定戦に臨む大岩ジャパン。大会の最後を勝利で締めくくれるか。(C)2022 Asian Football Confederation (AFC)

 リバウンドメンタリティが試される一戦になる。

 ウズベキスタンで開催されているU-23アジアカップに参戦中のU-21日本代表は、現地時間6月18日にオーストラリアとの3位決定戦に挑む。

 3−0で快勝した準々決勝の韓国戦は、内容でもスコアでも相手を上回ったが、続く準決勝のウズベキスタン戦は疲労が抜け切らずに0−2で惨敗を喫した。

 3位決定戦に挑むメンタリティを再構築するのは簡単ではないが、今後の戦いを見据えれば勝利は必須。パリ五輪の最終予選を兼ねる2年後のU-23アジアカップでも、出場権を懸けて3位決定戦を戦う可能性はあるし、何より同大会のポット分けにも影響を与えるからだ。

 大岩剛監督も自分たちが試される一戦だと話す。

「悔しいのは誰もが思っていることだし、そこからリバウンドメンタリティを見せる場面は今後も起こり得る。経験やシミュレーションにもなるし、自分たちは何ができるかを見通せる最大のチャンスだと思う」

 もちろん、選手たちも十分に理解している。「3位決定戦だからといってモチベーションが落ちているわけではない。このチームは上を目指している選手が多い」。山本理仁(東京V)が言い切るように、誰もが前を向いて次の戦いに備えてきた。

 6月17日に行なわれた試合前日の練習からも、選手たちが気持ちを切り替えた様子がうかがえる。16日に丸1日オフを取った関係でリフレッシュできたようで、アップ中から明るい表情でボールを蹴る選手たちの姿が見られた。

 そうしたスタンスは、3位決定戦に向けてチームにポジティブな雰囲気をもたらしている。ただ、気持ちだけで勝てるほど簡単な世界ではないのも事実。準決勝で露呈した疲労からくる運動量不足やイージーミスを減らさなければ、オーストラリアに隙を突かれる可能性は大きい。
 
 その意味でもウズベキスタン戦の反省を踏まえ、自分たちの思い描いたサッカーができなかった時に何ができるかは試されるはず。時にスローペースでゲームを運びながら相手の隙をつくのも選択肢のひとつで、相手を見ながら戦う術が求められる。

 また、疲労を考慮すれば、今、最も動ける選手を起用する選択肢も十分にあり得る。ここまで先発出場の機会が少なかった松木玖生(FC東京)や出場停止明けの三戸舜介(新潟)などは状態が良い。メンタル面でも充実しており、虎視眈々とアピールの機会を狙っているだけにオーストラリア戦に向けて鼻息は荒い。

 いずれにせよ、最終戦が総力戦になるのは確かだ。与えられたポジションで選手たちは何ができるのか。そして、チームのために何ができるのか。2年後の戦いを見据えても、負けは許されない。ウズベキスタン戦後のロッカールームで、大岩監督は選手たちにこんな言葉をかけている。「顔をあげよう。もう1回、俺たちが勝つことは簡単じゃないけど、この後の自分たちの行動が当然、自分たちにも関わってくる。自分たち次第だよ」。

 次に繋げるためにも、オーストラリア戦は重要な一戦となる。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

[試合情報]
AFC U23アジアカップ2022
3位決定戦
日本代表 vs オーストラリア代表
2022年6月18日(土)22時キックオフ
DAZN独占配信

【関連動画】本来の力を出し切れず…準決勝ウズベク戦、日本は0-2で敗戦
 

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