【C大阪】乾はなぜクラブと双方合意で契約解除をしたのか。森島社長が説明した背景とは?

2022年06月09日 サッカーダイジェスト編集部

「彼に戻ってきたいという気持ちにさせてあげられなかった」

契約解除になった乾。今後は新天地を探すことになりそうだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 セレッソ大阪は6月9日、乾貴士と双方合意の下、同日付で契約を解除することを発表した。
 
 乾は2021年8月にエイバル(スペイン)よりC大阪に加入。昨季はリーグ戦8試合・1得点、今季は背番号をクラブの象徴的な番号である「8」に変え、これまで5試合で3得点の成績を残していた。
 
 そんななか、4月5日に行なわれたJ1・7節の柏レイソル戦で、後半途中に交代を命じられた際にサポーターの前で監督やコーチに向かって暴言を吐くなど不服な態度を示し、試合後にはチームの規律・秩序を乱す行動が確認されたため、クラブから6試合の出場停止処分(4月17日のJ1・9節のアビスパ福岡戦から5月14日のJ1・13節の名古屋グランパス戦まで)を科されていた。しかし、処分解除後もチームの全体練習に合流できずにいた。
 
  乾の契約解除について会見に応じた森島寛晃社長は、「乾選手とチーム合流に向けていろんな話し合いを重ねてきましたが、双方合意で解除になってしまったのは残念です。今日までチームに多大な貢献をしてくれた乾選手には感謝の想いでいっぱいです。今後もサッカー界で活躍されることを祈っております」と述べた。
 
 今回の行為については「監督やチームスタッフなど現場も含めてミーティングを重ねて和解しました」と話した一方、チームへの合流については、「(出場停止処分で)時間が空いたのもあるし、乾選手もいろいろと考えるなかで戻るタイミングが判断はできなかったと思います。クラブとしては何とか合流に向けて話し合いをしてきましたが、彼に戻ってきたいという気持ちにさせてあげられなかった。もう少し早い対応が必要だった」と反省を口にした。
 
 また、森島社長も背負った8番への想いに関しては、「サポーターや関係者の皆さんも彼の活躍を楽しみにしていたので、とても残念です」と悔いた。
 
 チームへの影響についても訊かれ、「彼が(出場停止処分で)抜けたことが良い刺激になり、それを力に変えて一致団結してやってきた。今後もやってくれると思う」と期待を示した。
 
 乾は契約解除となり、フリーの状態となる。今後は国内も含めて移籍先を探すことになりそうだ。
 
構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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