パラグアイの低調なパフォーマンスやモチベーションを差し引いても、日本は躍動感あふれるプレーで快勝したね。

　浅野のゴールを皮切り、鎌田、三笘、田中が得点。１失点はしたものの、４－１というスコアで、観ている人も楽しめたんじゃないかな。

　前半に２点、後半も２点。結果を出した攻撃陣は、みんな良かった。なかでも、４－３－３の右ウイングで先発した堂安は、際立つ活躍ぶりだった。推進力あるプレーで局面を前に動かせば、カットインして中から崩すこともできる。

　持ち前のテクニックでキープして、絶妙なタメを作れる。PKは外したけど、狙いすましたクロスで鎌田のチーム２点目をアシスト。スルーパスでもチャンスを作ったし、攻撃のバリエーションが豊富だよね。

　本来、森保ジャパンのこのポジションでは縦へのスピードが魅力の伊東がレギュラーを張っているけど、彼とはまた違った魅力が堂安にはある。今後の定位置争いが楽しみになってきたよ。

　インサイドハーフで先発して、途中からトップ下に移ってフル出場した鎌田も、インパクトを残したと思う。とにかく落ち着いていて、前を向けば、状況に応じて、ドリブルで運ぶのか、パスで味方を活かすのか、的確に判断して実行できる。

　何よりも目を引いたのがポジショニングだ。フラフラっとしているけど、常にフリーになるポジションを取ることができている。

　最終ラインからのビルドアップには、すっと降りていってボールを受ける。チームが攻め込んでいる時は、守りに入る敵の密集地帯から少し距離をとってパスコースを作れば、うまくライン間に入り込んで縦パスの受け手になる。

　ちょっとしたことなんだけど、でも自分たちのペースを保つためには、鎌田のようなプレーが必要だったりする。彼がいることでボールの流れもスムーズになるし、決定的なチャンスも生まれる。そういう意味では、イニエスタのような存在だよね。
 

　その他では、ボールを持てば何かをやってくれそうな雰囲気を漂わせた三笘や、見事な抜け出しとループシュートで先制点を挙げた浅野、攻守にタフに動き回った原口など、アタッカー陣は充実のプレーを披露していた。森保監督にとっても、たくさんの収穫があったんじゃないかな。

　一方で守備面では、吉田の重要性を改めて感じたよ。前半だけで退いたけど、後半の日本の守備は少なからずバタバタしている印象があった。自分たちのミスなどでボールを失ったあとの対応が、やや不安定だった。所属するサンプドリアで出番を得られていない時期もあったけど、日本代表ではまだまだ代えのきかない選手だと思う。

　南米の実力国パラグアイには勝った日本。次の相手は、南米だけでなく世界の強豪でもあるブラジルだ。５－１で圧勝した韓国戦も見たけど……やっぱり強いね（笑）。チャンスの数を考えれば、８点ぐらいは取れたと思う。

　そんな相手に日本はどんな戦いを見せるか。当日はスタジアムで観戦予定。今から楽しみでならないよ！

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