【川崎】今季3度目の4失点で大敗。リーグ3連覇を目指す王者に何が起こっているのか

2022年05月27日 本田健介(サッカーダイジェスト)

ホームでは2度目のショッキングな敗戦

ホームで湘南に敗れた川崎。次節はアウェーで京都対戦する。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第15節]川崎0-4湘南/5月25日/等々力陸上競技場

 昨季リーグ戦2敗だった王者が、早くも今季3敗目を喫した。しかも敗戦した試合はすべて4失点だ。

 昨季の後半戦も苦戦はしたが、ここ2年の独走優勝が異次元すぎたとは言えるのだろう。ただ、今回の湘南戦のように失点するとタガが外れたように崩れてしまう様はやはり心配になる。

 2月23日の9節・横浜戦(アウェー/●2-4/日程の関係で先立って消化)、4月2日の6節・C大阪戦(ホーム/●1-4)、そして湘南戦ではデジャブのような光景が広がっていた。

 DF山根視来も「今年は連続失点することが多くて、そうなると試合を難しくしてしまうし、相手がやりたいようにできる。僕たちが本来やりたいことをやられてしまう展開になってしまう。そこの悪い流れの切り方を、もう3回目なので、やっていかなくてはいけないと思います」と振り返る。

  ACLでまさかのグルーステージ敗退を喫したチームはしかし、逞しさを増し、悔しさをぶつけるかのように、帰国後の4試合は3勝1分と結果を残した。そのすべては無失点で、ACL前の一戦を含めた5試合連続のクリーンシートはクラブ新記録である。

 アウェーの神戸戦(5月18日)のように試合終了間際にCKから決勝点を奪う(〇1-0)勝負強さも示しただけに、苦しみながらも勝ち切る王者らしさを取り戻したーーそういった印象も感じられていたほどである。
 確かに湘南戦は苦戦するいくつかの背景はあった。前節のアウェーの鳥栖戦ではVARが介在したジャッジでキャプテンのCB谷口彰悟が退場処分となり今節は出場停止(同じく4失点した横浜戦、C大阪戦も谷口は出場していたが……)。マレーシアでのACLからの帰国後も試合が続き、湘南戦の前はアウェー連戦を戦ったこと(神戸戦→鳥栖戦)。疲労は溜まっていたはずである。

 ただそうしたシチュエーションを加味したうえでも、4失点での敗戦は、やはり大きな衝撃と言える。「勝ちながら修正」を合言葉に、一歩ずつ課題を改善してきたチームだからこそ、同じ轍を踏み続けている点には大きな違和感を覚えるのだ。

  鬼木達監督は湘南戦後、選手を慮りながら、自らのマネジメントの反省を口にした。

「選手は自分がやってほしいところ、アグレッシブにということをスタートからやってくれました。そういう意味でいうとゲーム全体のところや、試合中のプランなどを自分がもっとマネジメントできれば良かったと思っています。そこは自分の力不足かなと感じます。選手一人ひとりの頑張りをもっとつなげられるようにしていかないといけないと思っています」

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