「本命」ペリシッチか、「保険」のラメラか――インテル ウイング補強の行方は 移籍専門記者ディ・マルツィオが詳報

2015年08月25日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ヴォルフスブルクの最終判断待ち。

ヴォルフスブルクが最終的にペリシッチ(左)の放出に「NO」と言えば、インテルはラメラ(右)を獲得する手はずを整えている。 (C) Getty Images

 インテルはかねてから獲得に動いてきたクロアチア代表イバン・ペリシッチ(ヴォルフスブルク)の移籍成立に向けて、レンタル料500万ユーロ(約7億円)、移籍金1600万ユーロ(約22億4000万円)というこれまでのオファーをさらに吊り上げ、条件面でようやく基本合意を取り付けた。
 
 ただし、これで移籍が本決まりになったわけではない。というのも、ヴォルフスブルクにはペリシッチだけでなくケビン・デ・ブルイネ、バス・ドストに高額のオファーが舞い込んでおり、誰を手放し誰を残すかについての検討が続いているためだ。
 
 8月25日にも下されると見られる最終的な決断に大きな注目が集まっている。
 
 この状況を受けて、インテルは代替候補の手当てにも動いている。
 
 理想はパリSGのアルゼンチン代表エセキエル・ラベッシだが、30歳という年齢に比して割高な移籍金(1200万ユーロ=約16億8000万円)に加えて、インテルが提示している2年契約を選手側が受け入れるかどうかというハードルもある。
 
 それもあって、新たなターゲットとして浮上したのはトッテナムのアルゼンチン代表エリク・ラメラ。
 
 24日に始まった電話とメールでのコンタクトから交渉が一気に進展、レンタル料600万ユーロ(約8億4000万円)、移籍金1400万ユーロ(約19億6000万円)の買い取り義務付きレンタルで基本合意に達した模様だ。移籍成立は、ペリシッチをめぐるヴォルフスブルクの決断次第ということになる。
 
 ロベルト・マンチーニ監督はアタランタを1-0で下した開幕戦後、FW陣が手薄なことについて言及していたが、補強の優先順位はFWよりもむしろウイング、そしてMFに置いている模様。
 
 MFについては、一度は断念したように見えたフェリペ・メロ(ガラタサライ)の獲得に再び動こうとしている。ただし、メロが契約を延長したことで獲得のハードルが上がったことは確かだ。
 
 インテルは登録25人制との関連で、新戦力を獲得するためには既存戦力の放出とセットにする必要がある。それも含めて残り1週間の動きが注目される。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事