【U-18プレミアリーグ】世界クラスに刺激を受けた大宮ユースMFの山田陸が市立船橋相手にハイパフォーマンスを披露

2015年08月24日 安藤隆人

リーグ再開前のオランダ遠征でPSVの若き才能のプレーに目を奪われた。

大宮のMF山田が中盤で絶大な存在感を見せ、強豪相手の勝利に貢献した。

 高円宮杯U-18サッカーリーグのプレミアリーグEASTは11節が行なわれ、2位の大宮ユースが4位の市立船橋を相手に1-0で勝利。前節まで首位の座にあった鹿島ユースが札幌U-18とドローに終わったため、大宮ユースがEASTトップの座に躍り出た。
 
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 世界を目の当たりにして、意識が変わった。大宮ユースのMF山田陸は、再開されたプレミアリーグの11節・市立船橋戦で、より精度が増したプレーを披露した。
 
 攻撃サッカーを貫く大宮U-18にとって、4-3-3のアンカーを務める彼の存在はまさしく『攻守の要』。安定したキープ力と、パスセンス、そして抜群の予測力を駆使し、日本クラブユース選手権準優勝、そして東西を通じてリーグで唯一無敗をキープしているチームの『心臓』として君臨する。
 
 そんな彼が大きな衝撃を受けたのは、リーグ再開前にチームで行なったオランダ遠征でのことだった。オランダで親善大会(オッテンカップ)に出場し、パリSGユース、バルセロナユース、PSVユース、アンデルレヒトユースなど、ヨーロッパの強豪チームと対戦。そこで彼はあるひとりの選手に目を奪われた。
 
「自分と同じアンカーでPSVの選手のプレーの次元が違った。今まで見てきた同年代のなかで間違いなく一番だった。予測が凄く、僕らが嫌がるプレーを常にしていて、彼を中心に見たことがないようなパスワークをされて、何度もはがされてしまった」
 
 その選手の名は、ダンテ・リゴ。オランダの名門PSVユースで、やはり4-3-3のアンカーを担う彼は、山田と同学年。だが、そのプレーぶりは大人びていて、彼が繰り出す相手の先手を打つポジショニングと正確なパスに、大宮ユースはまさに翻弄された。大会のベストMFにも選ばれた、オランダの若き才能に、山田は大きな刺激を受けた。
 
「世界は本当に凄い。僕ももっとレベルアップしないといけないと感じたし、彼のようにもっと予測を速くして、相手が嫌がるプレーをできるようにならないといけないと痛感した」
 

次ページ市立船橋戦での好プレーにも満足感を示さず。

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