【独占告白】「陰で支えていましたみたいな美談が僕は嫌い」。原口元気の赤裸々な心境

2022年05月19日 サッカーダイジェストTV編集部

「強い相手になればなるほど活きるタイプだと思う」

最終予選では不完全燃焼だった原口はここから日本代表で輝けるか。今後の活躍に期待したい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)/JMPA

 ウニオン・ベルリン在籍で現役日本代表の原口元気が、自身2度目となるワールドカップ出場に向けて並々ならぬ闘志を燃やしている。先のアジア最終予選で主役級の活躍こそできなかったが、だからといってモチベーションが低いわけではない。果たして、その理由は?

 公式YouTubeチャンネル『サッカーダイジェストTV』の動画に登場してくれた原口は、その独占インタビューで現在の心境を赤裸々に告白。ワールドカップ・アジア最終予選での自身の出来を「満足していない」と振り返りつつ、「ベンチに座りながらワールドカップに行きたいとは思っていない」と熱い想いを語っていた。

 誰がなんと言おうと、ポジションを奪い返す──。そうしたスタンスの原口の本音が見えたのは、「嫌なんですよね、縁の下の力持ちみたいな役割が。陰で支えていましたみたいな美談が僕は嫌いなので、出たいという気持ちが強い」というコメントだった。仮に本大会でサブメンバーになれば「もちろん支える」が、現時点で脇役になる気は毛頭ない。

 グループリーグ初戦で戦うドイツとの一戦は、ブンデスリーガで何年もやってきた原口にとっては特別なゲームになりそうだ。実際、「ドイツと対戦できて嬉しい。やっとドイツと対戦できる」と話しており、そこからもモチベーションの高さは窺えた。前回のワールドカップで躍動したからだろうか、「強い相手になればなるほど(自分は)活きるタイプだと思う」という自負があり、だからこそ「ポジションを奪い返す」と闘志を燃やす。

 

 原口には確固たる自信がある。2021-22シーズンは新天地のウニオン・ベルリンで主力の座を確保し、攻守両面で多大な働き。とりわけ攻撃面での貢献は素晴らしく、当人も「好調なチームで試合に出続けられて非常に充実感があった」と言い切った点からも手応えは感じ取れるだろう。

 この1年を振り返り、「どんどん良くなっているという実感がある」。さらに言えば「ここから全盛期が来るイメージ」だ。世界のサッカーシーンを見渡せば30歳を過ぎてピークを迎える選手はいる事実を踏まえると、今年5月で30歳になった原口がここから突き抜ける可能性は十分にあるだろう。

 確かに日本代表では常時スタメンを張れていないが、少なくとも原口自身は「今の自分が一番良いと感じている」。27歳で挑んだロシア・ワールドカップの時と比較しても、「どう考えても、今のほうが良いって言える自信がある」のだ。だから、次のワールドカップは「楽しみでしかない」。

 苦労してきた20代と違って、「やっとサッカーが楽しくなってきた」。ひとつの境地に行き着いた原口が、"真の実力"を発揮するのはむしろここからかもしれない。彼の言葉一つひとつには確かな説得力があった。

構成●サッカーダイジェスト編集部

【関連動画】原口元気が語る「W杯最終予選時と現在の赤裸々な心境」

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