バルサとマドリーの２強を、アトレティコやバレンシアを中心とした「第２集団」が追う――。
 
　リーガではお馴染みのそうした展開ではなく、上位の５、６チームが数ポイント差の中でしのぎを削るような、白熱した覇権争いが、あるいは今シーズンは見られるかもしれない。
 
　王者バルサはFIFAから今夏の補強を禁じられており、マドリーもそこまで大きな戦力の上積みはない。その一方でアトレティコ、セビージャ、ビジャレアルは単なる弱点の補填にとどまらない、強化のための積極補強を実行した。
 
　とりわけセビージャは、モンチGDが敏腕ぶりを発揮し、インモービレ、コノプリャンカ、クローン＝デーリといった国内外の実力者を釣り上げた。
 
　移籍市場をアクティブに動き回り、指揮官の希望を100パーセント近く叶えたアトレティコ、マラガ産のヤングスターを確保したビジャレアルにも、頂点を狙う力はあるだろう。
 
（ワールドサッカーダイジェスト2015.8.20号より加筆修正）