格が違う昌子源。柏戦のパフォーマンスは最高だった【G大阪】

2022年05月15日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

無失点の要因は「最後に左右したのは個のクオリティ」

柏戦で身体を張った昌子源。見事なパフォーマンスだった。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

 シュート本数はガンバ大阪の6本に対して柏レイソルが18本。3倍のシュートを打ち込まれ続けた劣勢ながらも、ガンバが1-0で柏に勝利した。立役者のひとりはCB昌子源だろう。

 前半から押し込まれたものの、昌子は6分にスライディングで柏のマテウス・サヴィオの決定機を防ぐ。その後もしきりに首を振って立ち位置を修正しながら、相手のクロスを跳ね返した。

 4-4-2から3-4-2-1にシステム変更した後半は、「マークがハッキリした」おかげで昌子のパフォーマンスがさらに向上する。マッチアップした柏の細谷真大に自由を与えず、82分の球際の攻防ではフィジカルで弾き飛ばした。コンディションの良さが垣間見える好プレーだった。

 もっとも、42分にはその細谷に絶好機を与えてしまっているので、柏戦は完璧な出来だったとは言い難い。それでも1対1やエアバトルの強さ、カバーリングやピッチに響いたコーチングなど、持ち合わせているディフェンススキルはやはり最高レベルだった。
 
 無失点の要因は「最後に左右したのは個のクオリティ」だという。そう口にした昌子はもちろん、ビッグセーブで42分のピンチを防いだ一森純、50分に柏の小屋松知哉のシュートをブロックした三浦弦太にも当てはまる言葉だろう。

 やはりガンバは、個の能力が高い選手が揃っているクラブだと、改めて感じさせられた柏戦だった。この日はだいぶ沈黙した攻撃陣も、これまでの試合を含めて評価すれば、シュートセンス抜群のレアンドロ・ペレイラやドリブラーのウェリントン・シウバ、テクニカルな中村仁郎など面白いアタッカーが多い。

 あとは組織として噛み合えば、ガンバは勢いよく上昇気流に乗っていくかもしれない。攻撃に関しては最適解を模索中の様子で改善の余地が大いにあるが、守備は柏戦の後半をきっかけにハマる可能性もあるのではないだろうか。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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