【三浦泰年の情熱地泰】感動的な音楽ライブで誓った想い。そこに通じる鈴鹿が目指すべきクラブ像

2022年04月18日 三浦泰年

各分野で活躍する凄い人たちに出会い思うのは「もっとサッカーを頑張ろう」ということ

鈴鹿のサッカーを見た人々に感動をもたらしたいという三浦監督。感動的なライブを糧に「もっといいサッカーを」と誓う。写真:徳原隆元

 三重県に凄いアーティストが来た。コロナで延期続きになっていたライブが2年越しで開催されたのである。

 聞けば、2020年に行うはずだったこのライブ。チケットを大事にしまい、2022年4月に、ついに皆の前に現われたアーティストはたくさんの人々を幸せな気持ちにさせ感動を与えた。

 もちろん、僕は2020年には三重にはいなかったのだから、これも凄い縁なのである。

 昨年から鈴鹿を拠点に、三重県在住となった僕にとって、音楽ライブを三重で聞けるのは本当に偶然であり、最高の時間を共有できたのである。
 
 心で歌う。目の前に流れるメロディーは皆の心に刺さる。拍手が止まない。誰もが誰よりも拍手を送り続けたいと思っていたに違いない。僕も同じだ。

 いつまでも今、聞いた曲を称賛し続けたい。

 一所懸命やっている毎日のトレーニングよりも、この瞬間を選手に味わわせることの方がどれだけ彼らの成長を促すであろうか?! あるいはコンディションアップになるのであろうか?

 その歌声は全ての人のパワーとなり、一曲一曲がパワーというシャワーを浴びるのと同じなのであろう。

 僕は運が良く、何度もこの場にいさせてもらっているが、当たり前の事ではない。感謝の気持ちでいっぱいだ。

 ウクライナカラーの衣装に身を包み、歌の力で今の状況を少しでも変えたいと訴える。皆が優しい心と穏やかな気持ちになれる。あっという間に過ぎていってしまう時間。良いひと時であった。

 僕は運良く今までに、サッカーとは異なる分野で活躍する凄い人たちに、たくさん出会って来た。そんな人たちと触れるたびに思うことがある。

 それは僕には「サッカー」しかない、ということだ。その都度、「もっとサッカーを頑張ろう」と思い、誓うのだ。今日よりも「もっと必死にやる」と。

 そして少しでも僕が頑張ることで皆が心を打たれ、僕も私も「頑張ろう」と思ってくれたら良いなと思う。

 今で言えば鈴鹿市にあるJFLのチーム。鈴鹿ポイントゲッターズの試合を見ると元気が出る。1週間の仕事が学校に行くモチベーションが上がる。と、そんな存在になれたらと思う。

 それが勝利という結果だけの発信ではなく、魅力あるサッカーで選手が躍動し、スタジアムと一体になって闘う雰囲気。試合の内容も大事である。ただ勝つのではなく、良いサッカーで勝つ。

 そして、準備してきたことをしっかり体現できたというプロセスとの関係も大切な要素だ。やっている選手、支えた選手、スタッフ、見に来た人たち。そこから生まれる感動……。

 そんなチームが作れたらと思う。
 

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