「フットボールを半分殺している」元審判員の家本氏が語る“VAR”の問題点。「スピード感、連続性を止めている」

2022年04月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「『レフェリーいる?』って世界ができてくる可能性はある」

元国際主審の家本氏がVAR導入の思いや審判の将来について語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 元日本代表FWの播戸竜二氏が、自身のYouTubeチャンネル『播戸竜二のおばんざい屋』の最新コンテンツを投稿。元国際主審員の家本政明氏をゲストに迎え、VARについてトークを繰り広げた。

 日本では昨シーズンからJ1などで本格導入されたVAR。運用が開始された当時の心境ついて、家本氏は「仕方ないな思った」と明かした。

「なぜかと言うと、選手もそうだし、多くのメディアの方、サポーターの方も正しさをより強く求めたから。それがより強く求められている近代スポーツであれば、テクノロジーがちゃんと入ってくるというのはやっぱり必然かなと思っていました」
 
 現在のようなテクノロジーが導入される以前は、今よりも多くの衝撃的な誤審がメディアを騒がせたことに言及。家本氏はその例をいくつか挙げ、「マラドーナの神の手ゴールは、僕は芸術だと僕は思っているんだけど、あれは許されない時代なんだよね」と時代の変化を語った。

 ただ、その誤審をできる限りなくすため導入されたVARも「いまはまだうまく運用できていない」と発言。「いちいち映像で確認する待ち時間がフットボールの一番の魅力、スピード感、連続性を止めている。VARはフットボールを半分殺しているような感覚がある」と持論を述べた。

 またテクノロジーの今後については、「オフサイドもセンサーにどうのこうのって話になっているよね。でも、そうなると思う。ゴールラインもセンサーで済むし」とさらに進化していくと見解。そのうえで、「そうすると『レフェリーいる?』って世界ができてくる可能性はあるよね」と審判の行く末を案じた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【関連動画】元日本代表の播戸氏と元国際主審の家本氏が対談。VARの必要性とは?

【PHOTO】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブ"美女チアリーダー"を一挙紹介!
 

次ページ【関連動画】元日本代表の播戸氏と元国際主審の家本氏が対談。VARの必要性とは?

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事