「信頼できる相棒」前橋育英の“不動のコンビ” 徳永涼と根津元輝が示した成長の跡「やっぱり楽しみ」

2022年03月31日 安藤隆人

プレミア初昇格、選手権ベスト8に貢献

2か月半ぶりにコンビを組んだ徳永(左)と根津(右)。プレミアリーグでの躍動が楽しみな2人だ。写真:安藤隆人

 前橋育英が誇るダブルボランチが、実に2か月半ぶりにコンビを組んだ。

 徳永涼と根津元輝は、ともにプロ注目のタレントで、根津は1年から出番を掴み、徳永は2年生でチームの象徴的な背番号14を託された。昨年1年間は2人で不動のダブルボランチを組み、プレミアリーグ初昇格、選手権ベスト8に大きく貢献をした。

 2人が直近でコンビを組んだのは、昨年度の選手権準々決勝の大津戦だった。それ以降は徳永がU-17日本高校選抜に入ったり、Jクラブの練習参加で不在が増えた。根津もJクラブの練習参加とU-18日本高校選抜の活動で不在が増えた。U-17、U-18の高校選抜は完全に別活動であることもあって、2人が試合で揃うことはなかった。

 プレミアリーグ開幕を1週間前に控えた3月25日から27日にかけて行なわれた船橋招待サッカーフェスティバルで、彼らはついに同じピッチに立った。

「もうずっと元輝と一緒にプレーしたくて仕方がなかった。感覚が合うし、ライバルでもあり、信頼できる相棒でもあるので」(徳永)

「ようやく涼と一緒にプレーできるので、試したいことはたくさんあります。まだ僕のコンディションが万全ではないのが残念ですが、プレミア開幕に向けて出来るだけイメージを共有していきたいし、やっぱり楽しみです」(根津)

 ともにこの日を待ちわびていた。初戦の京都橘戦。ダブルボランチでスタメン出場をすると、徳永が得意のプレスバックとボールを失わないプレーで攻守のバランスを司り、根津は得意の精度の高いキックと攻撃に関わる力を発揮して攻撃を活性化。常に目線を合わせ、時には会話をしたり、周りに的確な指示を出しながら、お互いの絶妙な距離感を保った。
 
 2か月半ぶりとあって、噛み合わない面もあったが、2人の技術と連動のクオリティは明らかに他とは一線を画していた。

「まだリンクしないところはたくさんありますが、やっぱりやりやすいし、言葉を交わさなくても、やってほしいことをやってくれる」(徳永)

「やっぱり涼は上手い。ボール奪取もそうだし、何よりコーチングや周りを鼓舞する声が凄いなと思った」(根津)
 

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