平畠啓史チョイス“至極の11人”|独特の存在感を放つ鈴木雄斗。「型」の動作に入った上田綺世にドキドキ【J1月間ベストイレブン・3月】

2022年03月28日 平畠啓史

森重と谷口は今季も高いパフォーマンスを維持

平畠氏がセレクトした3月のJ1月間ベストイレブン。MVPは磐田の鈴木を選出。(C)SOCCER DIGEST

 芸能界屈指のサッカー通で、J1からJ3まで幅広く試合を観戦。Jリーグウォッチャーとしておなじみの平畠啓史氏がセレクトする「J1月間ベストイレブン」。3月の栄えある11人はどんな顔ぶれになったか。MVPには、ジュビロ磐田の右サイドには欠かせない鈴木雄斗が選出された。

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 GKはFC東京のヤクブ・スウォビィク。3月は3連勝、そして1失点のFC東京の守備を支えた。第3節のセレッソ大阪戦では、前半の奥埜博亮の決定的なシュートを止めたばかりか、後半、青木拓矢が退場になり一人少なくなったことで、セレッソの攻撃が勢いを増し、多くのシュートを浴びることになったが、ことごとく跳ね返し、苦しい試合を無失点で終えることに成功した。

 決められたとしてもキーパーのせいではないようなシュートも止めてくれる、まさに守護神の働き。FC東京の守備陣だけでなく全体に安心感を与えている。

 ディフェンスの右には、3試合で3ゴール、ジュビロ磐田の鈴木雄斗。現在トータル4ゴールでトップスコアラー。京都サンガF.C.戦の2ゴールはもちろん見事だったが、それ以上に他のサイドプレーヤーにはない独特の存在感がある。

 攻守に強気なプレーは魅力的で、どのプレーも軽くない。技術を持ちながらも、技術だけに頼ることのないプレーでジュビロの右サイドには欠かせない存在。J1の舞台で今シーズンはますます輝きを放つだろう。
 
 左サイドに回ってもらうことになるが、サイドバックのもう一人は川崎フロンターレの山根視来。持ち味のタイミングの良い攻撃参加からゴールも奪っているが、守備時のカバーリングのポジショニングも見逃せない。代表プレーヤーであることを攻守で証明している。

 センターバックはFC東京の森重真人と川崎の谷口彰悟。プレーの安定感が群を抜いている。相手のクロスをクリアする時も、1対1の対応もまるで慌てることがない。守備がフィジカルだけではなく、駆け引きや頭脳や技術であることを示してくれるディフェンダー。今シーズンもこの二人は高いパフォーマンスを維持している。
 

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