【セルジオ越後】メンバーが変わらない守備的な日本代表…大一番で地上波放送がないのも納得だよ

2022年03月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

「日本代表の試合を観たい!」と思わせる要素が少ない

日本代表の森保監督。オーストラリア戦とベトナム戦に臨むメンバーも、お馴染みの顔ぶれを招集した。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 ワールドカップ・アジア最終予選のオーストラリア戦とベトナム戦に向けた日本代表メンバーが発表された。前回は負傷離脱した吉田や三笘などが復帰し、旗手や上田が選ばれたくらいで、怪我人事情を除けば他のメンバーはお馴染みの顔ぶれだね。

 まあ、5連勝と良い流れできているから、森保監督はメンバーをいじりたくないんだろう。だから、遠藤、田中、守田の中盤は変えないと思うし、右ウイングは伊東、左ウイングは南野……とスタメンはだいたい予想できるよ。

 確かにセルティックで活躍している旗手や、アントラーズで存在感を示している上田などには期待したいけど、森保監督のこれまでの采配傾向を考えれば起用してもせいぜい途中出場だろう。オーストラリアに勝ってワールドカップ出場を決めれば、次のベトナム戦でチャンスがあるかどうか。

 所属クラブのFC東京で先発が少ない長友を使うべきかという論調もあるようだけど、日本代表ではサウジアラビアに勝った流れを続けて左SBのスタメンに起用されるだろうね。オーストラリア戦は勝てばワールドカップ出場が決まる大一番だから、サプライズはないと思う。
 
 本当に予想どおりのメンバーで臨むとしたら、ワクワクしないね。FC東京で試合に出れていない長友に、ドイツ2部のデュッセルドルフで苦戦中の田中がスタメンに入るんだから。日本代表の格も下がったなという印象で、だったらPSVで好調の堂安を呼んだほうがいいと思うけど、森保監督はそうしなかったよね。やっぱり固定メンバーなんだ。

 そしてオーストラリア戦の試合展開も、おそらく守備重視でゲームに入るだろう。少ないチャンスをモノにして、ホームで戦った時のような勝ち方を狙うかもしれないね。

 メンバーも、守備的な戦い方も変わらない。オーストラリア戦はワールドカップ出場が決まる大一番なのに、「日本代表の試合を観たい!」と思わせる要素が少ないよ。テレビ局がアウェーゲームの視聴権利を買わなかったのは、改めて納得できる。地上波で放送しても儲からないだろうからね。

 日本協会はオーストラリア戦の無料放送をDAZNと交渉する前に、どうやったらサポーターに試合を観てもらえるのか、問題の根源をよく考えたほうがいいと思うよ。ワールドカップ出場を決めることに精一杯な印象で、その場凌ぎばかり考えているから不安通りギリギリの状態になっていて、メンバーも変えられない。

 隣のグループAではイランと韓国が3位以下に勝点を大きく離して、すでにワールドカップ出場を決めているよ? オーストラリアに勝ってワールドカップ出場を決めるのはもちろん、世界のなかで置いてきぼりにならないように、危機感持ってやらないとね。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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