A代表、高校選抜、年代別代表…3か月間、5チームでプレーしたチェイス・アンリが大学選抜を相手に放った絶大なる存在感

2022年03月11日 松尾祐希

A代表合宿の後は日本高校選抜へ。キャプテンとして牽引し、格の違いを見せつける

日本高校選抜の一員としてデンソーチャレンジカップに出場したチェイス・アンリ。大学選抜を相手に存在感を見せた。写真:松尾祐希

 チェイス・アンリにとって、今年に入ってからの3ヶ月間は今までで最も濃密な時間だった。
 
 年末の高校サッカー選手権では尚志の一員としてプレーした後、何チームでプレーしたのだろう。幕開けは1月17日から始まったA代表候補の合宿だった。高校生ながらトレーニングパートナーとして招集を受けると、大迫勇也や長友佑都らとプレー。日本代表で長きにわたって活躍する選手たちから学び、「A代表に参加した時に、本当にスピードが違った」と話した通り、今までとは異なる経験値を積み上げた。

 異例の抜擢を受けたA代表合宿が終わると、2月初旬からは日本高校選抜に活躍の場を移す。FUJIFILM SUPER CUP 2022 の前座として行なわれた"NEXT GENERATION MATCH"ではキャプテンとしてチームを牽引し、格の違いを見せ付けた。同世代のチームで活動が終わると、今度は2月27日からはU-19日本代表候補合宿に参加。2004年の早生まれにあたるチェイスにとって、来年のU-20ワールドカップを目指すチームは一学年上の代表となる。これまで何度も飛び級での選出を経験しており、いまさら戸惑うこともない。最終日の練習試合はコンディションの関係で15分強の出場に留まったが、いつも通りのプレーでU-19世代において守備の柱になる予感を漂わせた。

 U-19代表候補合宿を経て、3月4日からは再び高校選抜の活動へ。静岡県ヤングサッカーフェスティバルに出場し、慌ただしいスケジュールの中でもしっかり勝利に貢献した。そこから再び移動し、7日からはU-21日本代表候補合宿に参加。パリ五輪を目指すチームの始動となる大事な活動に初日から参加し、合宿最終日の9日には横浜F・マリノスとのトレーニングマッチに出場した。45分間のプレータイムだったが、大学生中心の相手に堂々たるプレーを見せて5-1の勝利に貢献。チームによって戦い方も異なり、 CBでコンビを組む相手も変わる。そうした特異な状況でも普段通りのプレーを見せ、貪欲に吸収しようとするチェイスらしさを覗かせた。9日に行なわれた試合後のオンライン取材で、チェイスは自身の出来をこう振り返る。

「このレベルだと誰と組んでもみんな本当にうまいし、いろいろな選手とやれて楽しい。連係を取るのもだんだん難しくなってくるけど、そこも今日の試合はしっかりできて良かった」

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