決勝での出番なしから3日…南野拓実の“逆襲”をクロップが激賞!「本当に完璧なパフォーマンス」「2ゴールだけでなく…」

2022年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

今冬の退団報道にも言及

先発起用に最高の形で応えた南野。(C)Getty Images

 3日前の大一番では、出番なしに終わった背番号18の"逆襲"を指揮官が称えた。

 現地時間3月2日に行なわれたFAカップ5回戦で、リバプールはノーリッジを2―1で下し、7シーズンぶりのベスト8進出を決めた。この一戦で、チームの全得点を叩き出したのが、右ウイングで先発した南野拓実だった。

 まずは27分、ディボック・オリギの落としを受け、右足で冷静に流し込むと、39分にもCKのクリアに反応し、右足を豪快に一振り。強烈なシュートをゴールネット上に突き刺し、貴重な追加点も奪ってみせた。
【動画】南野の右足が火を吹く!ノーリッジ戦で叩き込んだ2ゴールをチェック

 カラバオ・カップ(リーグカップ)では準決勝までに4得点を挙げるも、先月27日に行なわれたチェルシーとの決勝では、チームがPK戦の末に戴冠を果たす姿をベンチで見届けた。

 クラブ公式サイトによれば、ユルゲン・クロップ監督は「カラバオ・カップ決勝に出場できなかったことが、南野にとってどれだけ残念だったか、それが今夜のモチベーションになったか」と問われると、こう答えている。

「とても残念だったことは想像に難くない。どのメンバーで臨むか、これは私が下すべき難しい決断だ。何人かの選手は出場できないわけで、そうなると当然、あまりいいことではないからね。でも、タキのプレーが今夜良かったのは、それが理由ではないと思う。彼は怒ったりするような人ではないのでね。

 だけど、それが彼の置かれている状況なんだ。日曜のメンバー構成は、最終的に試合に勝ったので、ある意味正しい判断だったと思う。私の決断は結果によって試されるものであり、選手たちはただ働き続けるしかないんだ」
 
 それでも「チャンスは必ずやってくるし、そのチャンスを生かせば、その一員になれるのだから、ドアはいつも開いている。タキはカラバオ・カップで大きな役割を果たした。決勝でプレーできなかったことは、その瞬間は辛かったかもしれないが、長い目で見れば、リバプールでカラバオ・カップを勝ち取ったことは、本当に良いことだと思う」と続けたドイツ人指揮官は、今回やってのけた大仕事については、以下のように語っている。

「今夜の彼は常に脅威であり、機動力があり、スピードもあったし、技術的にも非常に高いレベルにあった。風が強くて、ハイボールを処理しなければならない場面で、どのようにボールをコントロールしていたか見ただろう。その全てが本当に、本当に、素晴らしかった。実力は知っているし、今夜もそれを証明して見せたのだから、本当に素晴らしいことだね」

 この一戦が「加入以来、ベストゲームか」との問いには、「そうかもしれないね。確かに例外的なゲームだった」と頷き、突出したパフォーマンスだったことを明かしている。

「非常にシャープで、自分の中にあるもの全てを今夜は一般の人たちにも見せてくれた。本当に完璧なパフォーマンスだった。2ゴールは素晴らしかったが、それ以外のプレーもトップクラスだったよ。本当に良かった」

 出場機会が限られるなか、今冬にはリーズとモナコからのオファーも報じられたが、クロップ監督は南野の退団について「考えなかった。本人も考えていなかったと思う」ときっぱり。熱き名将は貴重な戦力として、日本代表の10番に期待をかけている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】トロフィーを手に、サポーターの元へ向かう南野の後ろには…激熱シーンをチェック​

【動画】セレブレーションが始まる直前、左端で南野とマネが何やらひそひそ…

次ページ【動画】南野の右足が火を吹く!ノーリッジ戦で叩き込んだ2ゴールをチェック

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事