【湘南】「個人としてもチームとしても上に行ける」。福岡戦で1ゴール・1アシストの山田直輝が語る熾烈なポジション争い

2022年02月24日 岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

「ライバルは多いですけど、逆に考えるとすごく心強い仲間」

福岡戦で1ゴール・1アシストを記録し、チームに勝点3をもたらした山田直輝。「イメージ通りのゴールだった」と先制点を振り返った。写真:徳原隆元

 2月23日、ルヴァンカップ第1節のアビスパ福岡戦後、湘南ベルマーレの山田直輝がオンライン会見で取材に応じた。
 
 福岡戦で山田は14分、ロングボールのこぼれ球を回収すると、ウェリントンとのワンツーから抜け出し左足を一閃。今季のチーム初ゴールを挙げた。前半アディショナルタイムにも左サイドからの崩しでワンタッチを織り交ぜ、杉岡大暉の得点を演出し、1ゴール・1アシストでクラブ選出のMOMとなった。
 
 会見でまず先制点について聞かれた山田は「ウェリ(ウェリントン)の近くにいればボールがこぼれてくると思っていたので、そこから僕が走ったらウェリが上手くつないでくれました。受けた時に前を向けていたので、ひとつ左に外して相手の股を抜くイメージを持って打ちました。イメージ通りのゴールだったので、すごく満足しています」とコメントした。
 
 さらに杉岡のゴールをアシストしたシーンについては「良い関係性でペナルティエリアの脇を取れるタイミングがあって、杉岡が僕の動きを見て上手く出してくれました。相手も中を締めていたので、杉岡に折り返したところでしっかり決めてくれました。彼に感謝したいです」と振り返った。
 
 山田は福岡戦だけでなく、昨季もチーム2位の5ゴールを奪取。好調の要因については「やっぱり怪我をせず、試合に出続けていることですかね。1年間通してメンバーに入り続けるのはこれまであまりなかったので、それができていることで自分が納得できるパフォーマンスを好不調の波なく出せているのかなと思います」と自己分析した。
 
 そんな山田も、現状は左インサイドハーフの1番手ではない。2月19日(土)に行なわれたリーグ開幕節の柏戦では、プロ2年目の平岡大陽が先発した。そして厳しい定位置争いを強いられているのは山田、平岡だけではない。昨季の主力が多く残留し、各ポジションに即戦力級の選手を補強した今季は、定位置争いが激戦区のポジションが多い。選手層は上位陣に負けずとも劣らない、魅力的な陣容だ。
 
 そんな今季の湘南について山田は「この試合は開幕戦で出られなかった選手を中心に出場しましたけど、リーグ戦に出ている選手のポジションを十分に脅かせるチームだと感じました。全員が『自分たちのほうが良いプレーができる』というのを見せたいと思ってプレーしていたと思うので、良い競争が生まれて、個人としてもチームとしても上に行けると思います」と手ごたえを口にした。
 
 最後にリーグ戦への意気込みを聞かれると「定位置争いのライバルは多いですけど、逆に考えるとすごく心強い仲間です。自分のできることをやって、チームをひとつでも上に持っていけるように日々成長したいと思います」と熱く語った。
 
 湘南は2月26日(土)にJ1リーグ第2節のサガン鳥栖戦を控えている。チームに今季初勝利をもたらした「10番」の活躍に期待だ。
 
取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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