４年前からロシア・リーグのゼニトでプレーしているイタリア代表左SBドメニコ・クリーシトが移籍の可能性を検討し始めている。
 
　ロシアでは、2018年のワールドカップに向けてロシア人プレーヤーに出場機会を与えるため、外国人選手の起用を制限しようという動きが出ていることがその理由。クリーシトはイタリア代表として来夏のEURO2016を逃さないためにも、コンスタントな出場機会を必要としている。
 
　かねてから左SBの補強に動いているインテルのアウジリオSDは、その意向を察知して代理人と接触、獲得の可能性を探っている。ただし、いまのところ実現のハードルは高いようだ。
 
　ゼニトは移籍金1500万ユーロ（約21億円）での完全移籍を条件としており、インテルが求める買い取りオプション付き、あるいは買い取り義務付きのレンタルには一切応じない姿勢。インテルはマンチェスター・シティのフランス代表ガエル・クリシにも目配りしつつ、クリーシトとのコンタクトも継続する意向だ。
 
　左SBの既存戦力では、ダニーロ・ダンブロージオに移籍の可能性が高まっている。国内ではナポリとローマ、国外ではウェストハムが獲得に興味を示しており、週明けには具体的な動きに発展しそうだ。
 
文：ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳：片野道郎