ファルカオの上向きと守備の不安 チェルシー「夏の仕上がりチェック」

2015年07月30日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

PK戦ながらバルサ相手の勝利は精神的な収穫。

オーバーヘッドでゴールを狙うなど、コンディションの良さを感じさせるファルカオ。 (C) Getty Images

○チェルシー 2(4-2)2 ●バルセロナ@ワシントン(7月28日)
[得点者]アザール、ケイヒル

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 PK戦(4-2)でバルセロナに勝利。モウリーニョ監督が「きつめの練習」と呼んだ親善試合だが、CL優勝も狙うチェルシーにすれば精神的な収穫だ。
 
 前半10分の先制点から気合い十分。アザールが4人抜きで鮮やかに決めた。
 
 4-2-3-1システムの2列目右サイドには19歳の新戦力ケネディ(フルミネンセから)が入った。スピードとテクニックに加え、肉弾戦も苦にしないD・コスタばりの闘志もプレミア向きだ。
 
 そのD・コスタはハムストリングの張りで60分に交代。故障癖に一抹の不安がある。
 
 後半に逆転を許した守備面の仕上がり具合も気になる。1失点目を呼んだアスピリクエタのクリア失敗は連戦の疲れもあるだろう。だが若いズマはネットを揺らしたスアレスに前半から翻弄されつづけ、クルトワの1分間2セーブを必要とした。
 
 2失点目は守備陣の頭数が十分でもサンドロにシュートコースを見出された。終盤にヘディングで同点としたケイヒルには鼻骨骨折が心配される不運。
 
 一転して最後の決着は好材料のみ。クルトワはプロ3度目のPK戦体験で4日前の2本に続く1セーブ。
 
 復活を期す新加入のファルカオは2戦連続の一番手で完璧なPKを決めた。先立つ約20分間のピッチでもオーバーヘッドを狙うなど心身両面で上向きのようだ。
 
文:山中忍
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