「万年、残留争いのチームで終わってしまう。そうじゃなくて…」湘南・山口監督が描く勝ち筋「自分の色を攻撃で出す」

2022年02月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

「やっぱり上を目指すっていう大きなビジョンがある」

湘南の山口監督が『播戸竜二のおばんざい屋』にゲスト出演。新シーズンに向け「失点は34に抑える。得点は45から50」を目標に掲げる。写真:田中研治

 湘南ベルマーレの山口智監督が、元日本代表の播戸竜二氏のYouTubeチャンネル『播戸竜二のおばんざい屋』にゲストで出演。粘り強く残留を勝ち取った昨季や、来るべき新シーズンに向けて語った。

 2021年シーズンは湘南のコーチに就任。9月に浮嶋敏前監督の退任を受け、指揮官に昇格。下位に低迷するチームを立て直し、最終節で残留を決めた。

 当時は「周りも気を遣って、残留しろ、危ないで、とか言わないのよ。言ってくれればいいのに(笑)」という様子だったが、「選手のおかげで(残留を)勝ち取れた。最後は運みたいなところもあった」と振り返る。

 2022年シーズンもJ1で戦える。「個人的にもそうやけど、この選手でもう1回、戦えるのはすごく楽しみ。そういう意味では、大きな残留やった」と語る。

 シーズン途中の就任で、J1では11試合、天皇杯では1試合で指揮を執った。自身の戦績について播戸氏から問われると、「ダメでしょ」と即答。「(J1では)11試合やって、2勝しかできてない。これはもうダメでしょ」と繰り返す。

 11試合の内訳は、2勝5分4敗。山口監督は「単純に俺の力不足」と認めつつ、「この2勝5分の部分を、どう勝ちになんぼ持ってこれるか、なおかつ負けをどう少なくしていくか。明確に課題は残って今年を迎えられるのは良い部分ではある」と前を向く。

 オフの期間は、ここまでの戦いぶりを見直しながら「良さは何なのか、これから何ができるのか、何をしたいのか」を照らし合わせていたという。

 播戸氏から「湘南は今年、どんなサッカーやんねやも含めて、楽しみやと思うよ」と振られると、こう応じる。

「そういう刺激を俺自身も与えてほしいし、湘南に対しても与えてほしい。じゃないと、こんな言い方したらあれやけど、万年、残留争いのチームで終わってしまう。そうじゃなくて、やっぱり上を目指すっていう大きなビジョンがあるなかでやっているから」
 
 残留ギリギリの16位でフィニッシュした昨季のトータルの戦績は、7勝16分15敗、36得点・41失点。播戸氏が「38試合あるなかで、36得点しか取れてない。点もあんまり取られてないけど、得点も取れてない」と指摘すると、「まさしくそこが課題」と同調する。

 その課題をどう解決していくか。山口監督は具体的な数字を示す。

「失点のところでは1試合に1点。今年で言うと34試合で34には抑えたい。得点のところは1試合に1点じゃ足りない。上に行くにはね。50点取れれば。45から50は目指したい」

 キャンプも含め、いかにチームを強化していくか。

「去年までやってきたことの継続、その先に自分の色を、攻撃のところで特に出していきたい。守備はある程度、整理されて、強度も高くできる。それをベースにして、そこをもっともっと追求していく。プラスアルファ、なんのためにその守備をするのかも」

 気力がみなぎる43歳は、「楽しみにしてもらいたい」と力をこめる。「見に来てほしい。温度感とかね、生で感じるものがあるから。おっ!て思うことを増やしていきたい」とますます意欲を燃やす。

 2月19日、柏レイソルをホームに迎える今季の開幕戦で、湘南はどんな戦いを見せるか注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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