J1強豪や海外ビッグクラブも興味を示す日本高校選抜のエース福田師王、無得点に終わるも随所に示した存在感

2022年02月12日 安藤隆人

投入後に高校選抜の推進力が格段に増した

日本高校選抜の10番を背負う福田。得点は奪えなかったが、随所に存在感を示した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2022年シーズン幕開けとなるスーパーカップ。その前哨戦となるNEXT GENERATION MATCHで日本高校選抜のエースストライカーが存在感を示した。

 神村学園の2年生エース・福田師王。J1の強豪クラブが激しい争奪戦を展開し、先日には海外のビッグクラブが興味を示すなどの報道がなされるなど、注目度はうなぎ登りの彼が前半34分にFW守屋練太郎に代わって投入された。
 
「前半は守屋に前線で頑張ってもらって、0-0の状態から後半に師王を投入して勝負を決めたかった」と仲村浩二監督はゲームプランを語っていたが、序盤に川崎U-18に先制を許したことで彼の出番は予定よりも早く巡ってきた。

「師王は奪った瞬間に裏への抜け出しが上手なので、山市(秀翔)や薬師田(澪)などのパスを引き出せる」と仲村監督からタスクを与えられた福田は、投入直後から果敢に相手の背後を狙い続けた。これにより徐々に川崎U-18のラインが下がりだし、高校選抜にチャンスが訪れるようになった。

 前半39分には左サイドバックの大川佳風が仕掛けてくると、素早く前線でポジションを取り直して大川の突破のコースを開ける。次の瞬間に大川と息の合った鮮やかなワンツーを披露し、大川がゴールに迫った。同40分にも左からの崩しに対し、ペナルティエリア中央で相手CBを背中でロックしながらスペースを作ると、正確なポストプレーから右サイドハーフの藤森颯太が完全フリーに。藤森のシュートは枠を逸れたが、福田の投入で前への推進力が格段に増した。

 後半に入っても彼はポストプレー、裏への抜け出しを繰り返した。後半5分の右サイドバック田口空我のシュートがバーを叩くと、同11分にはボランチの山市の右クロスをピンポイントで強烈なヘディングシュート。同24分には再び山市の右からのクロスにファーサイドで強烈なダイレクトボレーシュート。いずれもゴールの枠を捉えたが、いずれもGKのファインセーブに阻まれた。

 福田がチームに流れを引き寄せ、決定機に絡むもゴールはこじ開けられない。終盤、CBのチェイス・アンリを前線に上げて福田と2トップを組ませるパワープレーに出たが、最後まで川崎U-18のゴールを破ることはできず、0-1の敗戦に終わった。

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