バルサ アメリカ遠征を締めくくったチェルシー戦で見えた収穫と課題は? 「夏の仕上がりチェック」

2015年07月29日 豊福晋

アザールに対して何もできなかったバルトラ。

アメリカ遠征を締めくくったチェルシー戦で見つかった収穫と課題とは? (C) Getty Images

●バルセロナ 2(PK2-4)2 ○チェルシー@ワシントン(7月28日)
[得点者]スアレス、サンドロ

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■充実のテア・シュテーゲン、レギュラー定着に名乗り
 
 FKからのヘディングシュートを鋭い反応で防ぐなど、至近弾への反応は抜群。足下のボールさばきも相変わらず安定し、ポゼッションの起点として機能していた。
 
 コンディションは良好で、振る舞いには自信も感じられる。昨シーズンはCLとカップ戦のみの"限定レギュラー"だったが、リーグ戦でも正守護神を任せられるのではないか。
 
■先発と控えで実力差が浮き彫りのCB陣
 
 先発でコンビを組んだバルトラとマテューは、ともに低調な出来に終始。バルトラはアザールのドリブルに対して何もできず、華麗なシュートを許している。1対1の弱さを改めて露呈した。
 
 マスチェラーノ&ピケというレギュラーCBとの格差は依然として大きい。
 
■スアレスの好調とバックアップ陣の健闘
 
 この試合でも攻撃陣を牽引したのはスアレス。何度も危険な場面を作り出し、51分には相手のクリアミスからボールを収め、絶妙なループを決めた。
 
 コパ・アメリカに出場したメッシとネイマールは、調整の遅れが気になるところ。健在ぶりを見せつけているスアレスが、今シーズンのチームの命運を握っていると言えるだろう。
 
 その前線で、アピールに成功したのがムニルとサンドロの若手2人だ。
 
 ムニルは守備にも奔走して、サンドロは左45度から鮮やかなゴールを奪い、好印象を残した。
 
■ドグラスが負傷離脱、右SBはS・ロベルトの本格コンバートも
 
 開始16分に右足のハムストリングを痛めたドグラスは、全治2か月と診断。長期離脱を余儀なくされた。
 
 コパ出場のダニ・アウベスは合流が遅れ、アドリアーノはローマ移籍が有力、新加入のA・ビダルは1月までプレーできない。
 
 3日前のマンU戦で右SBを務め、この試合でもドグラスに代わって出場したS・ロベルトの本格コンバートがいよいよ現実味を帯びてきた。
 
文:豊福晋
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