熾烈を極めるポジション争い――ベニテス新体制の売りは間違いなく「2列目」だ R・マドリー「夏の仕上がりチェック」

2015年07月28日 豊福晋

鮮やかにFKを決めてみせたハメス。

左足でFKを華麗に決めたハメス。イスコやベイルも好調で、2列目のポジション争いは熾烈を極める。 (C) Getty Images

R・マドリー 3-0 インテル@広州(7月27日)
[得点者]ヘセ、ヴァランヌ、ハメス

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■戻ってきたハメス、魅せる
 
 コパ・アメリカ後の休暇から戻ってきたハメスが、いきなり魅せた。
 
 イスコに代わって77分にピッチに立つと、その11分後だ。FKを鮮やかに決めてみせた。
 
 コパ・アメリカを戦ったハメスはオーストラリア合宿には参加せず、この中国遠征からチームに合流。バカンス明けにもかかわらず、いきなり結果を出すあたりはさすがだ。
 
■イスコの好調、続く
 
 プレシーズンここまで絶好調で、MVPとも言える活躍を演じているイスコが、この試合でもマン・オブ・ザ・マッチを受賞。ベニテスの4-2-3-1の2列目右サイドに完全にフィットし、トップ下のベイル、最前線のヘセ、右サイドバックのダニーロと好連携を見せた。
 
 さらに後半、C・ロナウドとベイルが退いてからトップ下に移ったイスコは、そこでも躍動。インテル守備陣を翻弄し、守備面でも献身的な働きでベニテスを喜ばせた。
 
 前述のようにハメスも戻り、2列目のポジション争いは文字通り熾烈を極める。
 
■ヘセの復帰と「ゼロトップ」採用の可能性
 
 負傷前のレベルにまでパフォーマンスを戻し、評価を高めたのがヘセ。最前線で「ゼロトップ」としてプレーし、2列目の選手と絡みながらインテル守備陣を崩した。
 
 スピードと俊敏性、エリア内での勝負強さが光り、29分に先制点。マルセロからのセンタリングを巧みにコントロールしてネットを揺らした。
 
 ヘセを最前線に置くゼロトップは、有効なオプションになりうる。ベンゼマもうかうかしていられないだろう。
 
文:豊福晋
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