【セルジオ越後】大迫、南野は期待外れ、前田も追い回しは良かったが…伊東以外のアタッカーにワクワク感がない

2022年01月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本は伊東に救われたよ

自身のゴールを含む2ゴールに絡んだ伊東。勝利に大きく貢献した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 ワールドカップ・アジア最終予選の中国戦は2-0で勝利を収め、日本は4連勝を飾った。序盤に大迫が先制点を決めたのは良かったけど、なかなか追加点が入らない展開のなか、伊東の2点目で勝負が決した感はあったよね。
 
 そう感じてしまったのは、中国にあまりに戦う意識が見えなかったからだ。そのせいで、ちょっとレベルの低い試合になってしまった。早々に先制点を決めた日本もなんだか、中国のペースに付き合って次のゴールをアグレッシブに狙うでもなく、ダラダラやってしまった印象で、試合を見ても全くワクワクしなかったよ。

 その最たる結果として、ペナルティエリア付近でのFKを日本はほとんど取れなかったよね。いかにエリア付近で仕掛ける意識がなかったかが表われているよ。1点を取ってからは、セーブしてボールを回しておけばいいくらいに思っていたのかな。

 一方で、日本対中国の1時間前にキックオフされていたオーストラリア対ベトナムも見ていたんだけど、オーストラリアはホームチームらしく終始アグレッシブで、最後まで点を獲りに行っていたよ。結果、4-0でベトナムを下している。得失点差で日本は5点も離されてしまっているんだ。得点力アップという課題にしっかり向き合わず、そのまま放置してきた結果だよ。

 そんななかで、日本は伊東に救われたと言えるね。いまやチャンスメーカーとしてだけでなく、しっかり得点もできるアタッカーになってきた。今の日本で伊東ほど、相手の守備を効果的に崩せる選手はいないし、しっかり点が取れる選手もいないから余計に伊東の存在がクローズアップされているような感じだ。

 伊東以外のアタッカーにはがっかりしたね。今回も南野は期待外れだった。大迫もPKは決めたけど、他に幾つチャンスがあったんだ? 交代する直前のシュートは決めるべきだったよ。前田も前線からの追い回しは相手をびっくりさせていたけど、攻撃のリズムが何か変わったわけじゃなかった。久保も堂安も結局、あのレベルの中国を相手に点は取れなかったからね。

【W杯アジア最終予選PHOTO】日本2-0中国|大迫!伊東!中国から2点を奪い、2022年初戦を勝利で飾る!

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