「オブラク選手に気圧された」久保建英はなぜ咄嗟に“股抜き”を選択したのか。今季初ゴールを生んだ名守護神との駆け引きを回顧「ヤバいかもな」

2022年01月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

「止められるんじゃないかと不安が出てきた」

股抜きのシュートで決めた今季初ゴールを振り返った久保。(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 マジョルカの久保建英が、昨年12月4日に開催されたラ・リーガ第16節のアトレティコ・マドリー戦(2-1)で奪った、今シーズン初ゴールを振り返った。
 
 1点ビハインドの74分から途中出場した日本代表MFは、同点に追いついて迎えた後半アディショナルタイム1分、カウンターから裏のスペースに抜け出て独走。最後は世界屈指の守護神ヤン・オブラクの股を抜くシュートで、ネットを揺らしてみせた。

 1月22日に『WOWOW』で生中継されたラ・リーガ第22節ビジャレアル対マジョルカのハーフタイム企画「久保建英&ヤン・オブラク ーTAKEの今季初ゴールを語る―」で、久保はその瞬間に何を考えていたのかを詳細に明かしている。

【動画】冷静な名手オブラクを激怒させる! 久保建英が回顧した独走からの劇的股抜き弾

 右サイドから抜け出し、「シュートコースを作ろうと、正面に入ろうと意識して、ドリブルでちょっとずつ左側に運んだ」という久保は、「右側を狙うつもりはなくて、左を狙おうと思った」という。

「正面まで運んで、左の外に巻いて、できれば浮かして入れたいなと最初は思っていた。でも、最後のところ(のコントロールが)をミスし、思ったより短くなってしまった」

「もしかしたらヤバいかもな」と思った時に、オブラクが目に入り、「コースは空いてたんですけど、左に蹴ったら止められるんじゃないかと不安が出てきた」という20歳は、その瞬間、即座に選択を変えた。

「左のコースは見えてたんですえけど、何度も1対1を止めるシーンを見てきたんで、これは触られるなと思い、咄嗟に股を狙ったら入るんじゃないかと思った。内心、少しオブラク選手に気圧された結果、股を狙った」

 久保は「2秒前ぐらいまでは左を狙ってたんですけど、コントロールが後ろになってしまったことで、真ん中しかないと思った」と続けている。
 
 あの緊迫した状況でコントロールをミスしながらも、焦らずに冷静な選択を下し、そして見事にシュートを流し込んだ。改めて、その判断力と技術は秀逸だった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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