【セルジオ越後】点が獲れない森保ジャパン…無得点の浅野が選ばれて、獲りまくっている奥川が選ばれないのはなぜなんだ?

2022年01月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

サプライズ選出がない一方で、二人の選手が選ばれなかったことに驚き

ドイツでプレーする浅野と奥川。越後氏はふたりの得点力の違いを指摘する。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)/Getty Images

 ワールドカップ・アジア最終予選の中国戦とサウジアラビア戦に向けた日本代表メンバーが発表された。今回は吉田や古橋、三笘など何人かの負傷離脱者が出たけど、メンバーの顔ぶれを見ても、サプライズと呼べるような選手はなかったね。

 ただし、別の意味での驚きはあった。「え、この選手は呼ばないの?」という意味でだ。日本は、このワールドカップ予選で2点差以上をつけて勝った試合がまだない。4勝2敗でグループ2位につけているとはいえ、得点力不足は深刻だ。
 
 そんななかで迎えるゲームだから、やはり得点を奪うためにどうするか、そのためのキャスティングを考えるべきだと思う。そういう視点で見ると、いまドイツで点を獲りまくっているビーレフェルトの奥川はなんで選ばれないの? 同じドイツでプレーしていて、まったく点が獲れていない浅野も選ばれているけど、奥川が選ばれない理由はなんなんだ?

 しかも、浅野は前田や伊東と同じスピードタイプの選手。3人も同じタイプの選手がいるんだ。もちろん、あの走力を利用して、前線から強度の高い守備をやらせるのには適しているかもしれないが、得点力を上げるという面ではどちらに期待できるかは明白だよ。

 それから今回は、国内組だけの事前合宿もあったけど、ここから選ばれたFW陣も結局大迫だけになった。練習試合で3点取った上田はいったい何点取ったら認めてもらえたんだろうね。

 選手リストを見ると、大迫以外にポストタイプのアタッカーは選ばれていない。前線でボールを収めて攻撃の基準点となる役割は、もう大迫だけに任せたという感じだ。それだけ彼に信頼があるんだろうけど、これも浅野と奥川のケースと同じで得点力を上げるという意味では、結果を残しているのは上田だ。上田がメンバーにすら入っていない理由が分からないね。

 結局、点が獲れないという現状があるのに、問題を解決してくれる可能性のある人材を選んでもいない。国内合宿もやったのに、選ばれたのはいつものメンバーだけ。競争も生まれていないね。なんだか、今の日本代表は"オールジャパン"という感じがしないし、まさしく監督の信頼がある選手だけで固められた"森保ジャパン"と呼ぶべきチームだね。

【画像】W杯アジア最終予選の中国戦&サウジアラビア戦に臨む日本代表招集メンバー23名!

次ページ2連勝がノルマ。プレッシャーがかかる試合でリーダーシップをとるのは?

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事